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2013 リベンジ・冬の杣添尾根 Vol.5

2013年03月20日 07:29

2013.3.2(土)前泊 ~ 3.3(日)

1日目 自宅~中央道~双葉SA(車中泊)
2日目 双葉SA~長坂IC~141号線~海ノ口自然郷~八ヶ岳高原ロッジ~
2日目 横岳登山口駐車場~横岳登山口~貯水池~枯木帯~三叉峰~
2日目 奥の院~三叉峰~枯木帯~貯水池~横岳登山口~駐車場






2013.3.3(日)

杣添尾根で "三叉峰" に至ったTONO。
ちょっと休憩した後に、"奥の院" を目指しました。
奥の院まではちょっと下ってから上り返しになります。

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                               (右の二つ目のピークが奥の院)




向かう正面には北アルプス・・槍穂へズーム。
残雪期に行きたいところですが、2日間じゃ無理だし行くならGWかな・・・

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強風で雪が吹き飛ばされるのか、下り切った辺りは岩が露出しています。

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奥の院が近づいてきました。
最後の急な岩の斜面に梯子が二つ見えます。

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一つ目の梯子の東側は吹き溜まった雪壁になっていて、
そこにもトレースがありましたが、梯子を使って上りました。

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11:59 二つ目の梯子を登ると奥の院に到着。
横岳最高峰2,829mのピークです。
過去にこのピークを踏んだのはもう7~8年ほど前のこと・・・
コマクサ咲く初夏の頃でした。
あの時はただ通過しただけでしたが、ここからの眺望も素晴らしい。

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西側は大同心と小同心、断崖絶壁です。
眼下には赤岳鉱泉が見え、大きくカーブする北沢の様子がわかります。
右に聳えるのは峰の松目。
バックには御岳、乗鞍、槍穂・・・

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赤岳鉱泉から視線を左に追っていくと、行者小屋のテント場。
10張ほどのテントが見えました。

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北側には硫黄岳方面に向かう縦走路が誘います。
岩稜帯を通過する登山者が見えます。

IMGP4385.jpg




硫黄岳のジョウゴ沢火口、その反対側は爆裂火口になります。
後に見える白いベレー帽を被ったような三角錐は蓼科山。

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そして振り返って南側。
赤岳~中岳~阿弥陀岳と連なり、その後に権現、ギボシ、編笠が見えています。
背後には北岳、甲斐駒、仙丈ヶ岳。。。
三ッ頭から見る南ヤツも良いけど、それに勝るとも劣らない素晴らしさ。
今まさに自分は南ヤツに立っているという臨場感・・・
足元から続く荒々しい岩稜帯がそれを強烈に感じさせます。

IMGP4394.jpg




視線を左にずらすと三叉峰に重なるように富士の頂き。
今年は鳳凰三山の縦走路から見た富士山が印象に残っていますが、
こうして南ヤツの稜線越しの姿もなかなかのモノ。

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三叉峰に寄ってみると、杣添尾根の最後の急斜面を登る登山者。
こうして見るとけっこう急ですね。

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12:06 奥の院を後にして三叉峰に戻ります。
この景色もしばし見納め。今度見るのはいつの事になるのやら・・・

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三叉峰に戻りザックを降ろして休憩しました。
杣添尾根を登ってきた後続の登山者と互いの健闘を称えあいます。
彼が言うには、テントの三人組は直下の急斜面の手前で引き返したとの事。
前半のラッセルで疲れ切ってしまったのでしょうか。




12:30 杣添尾根を下り始めます。

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直下の急斜面が終わると、自分の付けたトレースが白い尾根に続いています。
登頂の嬉しさとはまた違う何とも言えない満足感を味わいながら、
デポしたスノーシューの所まで下りてきました。

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                              (先に見える黒い点がスノーシュー)





スノーシューを回収して、しばしアイゼンのまま下ります。
途中の短い急斜面を過ぎた所でアイゼンはお役御免。
この先はトレースがあるしツボ足でも十分歩けますが、
トレース無視で一気に下ろうと、再びスノーシューに履き替え。
ピッケルはザックの外付けではなく、中にしまいました。

IMGP4416.jpg IMGP4418.jpg
IMGP4420.jpg IMGP4422.jpg




振り返ると一時雲がちだった空には、再び青が戻ってきています。

IMGP4423.jpg




赤岳にさよならを告げて、この先樹林帯に入ります。
スノーシューを履いた足にはトレースは関係ありません。
新たにトレースを付けながら駆けるように下って行きます。

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少し下ると藪漕ぎ地帯に突入。
今度はピッケルをザックの中に入れているので引っかかりません。
上りのトレースを無視して歩き易い所を探しますが、
どこを下りても枝が進路を塞ぐのは変わらないようで。
13:16 枯木帯を通過します。

IMGP4430.jpg




枯木帯を過ぎると再び樹林に入ります。。
樹林に入ってすぐにスノーシューを外し、後はノンストップ。

IMGP4433.jpg




途中で三人組がテント撤収中でした。
やはり三人は前半のラッセルで疲れ果ててしまったとの事。
丁重にラッセルのお礼を言って後にしました。

14:18 一気に高度を下げて、貯水池の東屋に出ました。

IMGP4439.jpg




昨年通った近道(?)にはトレース無し。
この日の朝は本当はここに出てきたかったのですが・・・
ここを逆に辿ってルートの再確認をしておこうかとも思いましたが、
またスノーシューを着けるのも面倒なので止めておきました。(^^;

IMGP4440.jpg




トレースを辿って素直に林道を行きます。
橋を渡って少し行くと指導標が立っていました。
ここから林道を離れて右に入ります。歩き易くわかり易い道です。
5分もしない内に呆気なく例の分岐点に出てしまいました。
これじゃあどっちが近道なんだか・・・
次からは迷わずこっちに進もうと誓うのでした。(笑)

IMGP4441.jpg IMGP4442.jpg
IMGP4443.jpg IMGP4444.jpg




後は朝に通った道を辿るだけです。
途中でこちらをジッと見ている獣に気付きました。
近づいて行くと・・カモシカですか・・・
こやつ表情が読めないのでTONO的にはちょっと苦手。(^^;
写真を撮ってそそくさと通り過ぎました。

IMGP4447.jpg




14:32 横岳登山口まで下りてきました。
着いた~、あとは車道を10分も歩けば駐車場・・のはずだったんですが・・・
車道から遊歩道に入る地点を見過ごしたようで、
気付けば 「あれ~、こんな所歩いてないよなぁ・・・」

IMGP4454.jpg



この辺りは別荘地で地図に載ってない道ばかりだし、
アイゼンの足跡があったのでそれを追ってみますが・・・
この足跡も行ったり戻ったりで完全に道に迷ってる風。( ̄ー ̄;

14:52 結局何となく歩いている内に駐車場に着きました。
釈然としないですが、とりあえず着けたからまぁ・・イイか。
行きは上りで10分の所を下りにもかかわらず20分かかりました。
本当にここはブラックボックスみたいな所です。

IMGP4456.jpg




さてTONOが車を停めた場所はどうやら完全な氷の上だったようで、
この時間は表面が微妙に融けてツルツルの滑りやすい状態でした。
ほとんどスケートリンクの上に停めてるようなものです。
車の横で着替える際にも足が異常に滑るし、
周りを歩く際にも車に掴まって移動しないと転倒しそうになります。
この日一番危険な箇所と言っても過言ではありません。(笑)

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何とか転ばずに着替えて駐車場を後にしました。
道もまだ凍ってましたがチェーンを履いてるので安心です。
八ヶ岳高原ロッジの駐車場でチェーンを外して帰路につきました。
野辺山の辺りからは南ヤツの稜線が白く輝き、
この日歩いた杣添尾根がよくわかりました。

IMGP4461-2.jpg



冬の杣添尾根・・・この日は思ったより人が多かったものの、
八ヶ岳の西側に比べればずっと登山者は少ないですし、
特に危険箇所もなく比較的安全に雪山を楽しめるルートだと思いました。
しかも森林限界を越えてからの眺望は素晴らしいです。

"僕の前に道はない僕の後に道はできる" 的な山行(笑)を
手軽に楽しみたい人にはお勧めかも。
次は初っ端からトレース無い状態の時にチャレンジしてみたいです。


 (終わり)



   今日は "春分の日" でお休みですが、
   スッキリしない空ですし家でゴロゴロ休養です。(^^;






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2013 リベンジ・冬の杣添尾根 Vol.4

2013年03月15日 12:28

2013.3.2(土)前泊 ~ 3.3(日)

1日目 自宅~中央道~双葉SA(車中泊)
2日目 双葉SA~長坂IC~141号線~海ノ口自然郷~八ヶ岳高原ロッジ~
2日目 横岳登山口駐車場~横岳登山口~貯水池~枯木帯~三叉峰
2日目 奥の院~三叉峰~枯木帯~貯水池~横岳登山口~駐車場






2013.3.3(日)

海ノ口の横岳登山口から杣添尾根に入ったTONO。
長く単調な樹林帯を上り枯木帯で休憩しました。

10:28 ワカンのトレースを追って最後の樹林に突入。
ここからは雪もやや硬くなりそれほど沈み込みません。
すぐに先行する単独行の方が見えてきました。

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                   (↑また知らないうちにレンズに雪が付いてる~)




樹林が疎らになりそろそろ森林限界を越えそう。
白い尾根まであと少しです。

IMGP4346.jpg




そして・・・見えた!
正面に横岳、左に赤岳。。。
純白の雪と青い空のコントラストが眩しい。
長い樹林帯歩きが報われる瞬間です。

IMGP4347.jpg




赤岳に寄ってみます。
天辺に建つ頂上山荘と肩に建つ展望荘が確認できます。

IMGP4349.jpg




単独行の彼がカメラを構える間に追いつきました。
「素晴らしいですね~」「最高ですね~」
2、3言葉を交わしここでパスさせてもらいました。

IMGP4348.jpg




ついにトレースの無い白い尾根に対峙します。
昨年はなかった青い空がそこにはあります。
三叉峰もシッカリ見えています。
イザ! あの頂まで自分のトレースを刻むのだ!

IMGP4354-2.jpg




中はフカフカの雪ですが表面近くは適度に締って歩きやすい。
足を踏み込むとブフッと軽く沈む浮遊感が何とも言えない心地良さ。
そして目の前に広がる風が作ったシャープなラインが美しい。。。
ここに足跡を付ける事に軽い罪悪感を感じつつも、
病み付きになりそうな快感があります。

IMGP4357.jpg




歩いていくと左側が切れていて雪屁っぽく見えるのですが、
通過して振り返ると雪屁ではありません。
一部に見られた小さな雪屁は、すべて右側(北側)にできていました。

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後には単独行の彼、さらに後方に2人の登山者。(2人組の方かな)
ツボ足の3人組はまだ姿は見えません。

IMGP4361.jpg




主稜線が西からの風をブロックしているという事もあるのでしょうが、
強風が吹き荒れた前日とは打って変わって、この日はとても穏やか。
気温はマイナス10℃くらいだと思いますが、風がないと暖かいです。

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右手は硫黄岳に続くなだらかな稜線。
青かった空にだんだん雲が広がってきているのが気になります。

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三叉峰が近づいてきました。あと一登りです
すでに昨年撤収したポイントを過ぎ、標高で残り100mを切ってます。
直下の急斜面は風で雪が飛ばされるのか、ハイマツや岩が露出しています。
急斜面にはいる前の平坦な場所で、スノーシューからアイゼンに履き替えました。
スノーシューはこの場にデポし、テルモスのお湯で喉を潤したら行きますか。
11:23 最後の急斜面に向かいます。

IMGP4367.jpg




単独行の彼もアイゼンに履き替え間を詰めて来ています。
このペースで行くと三叉峰までに再びパスされそうな感じ。(^^;

IMGP4368.jpg




写真ではさほど斜度があるようには見えませんが、けっこう急です。
距離は短いですが50度くらいの急斜面もあります。
ただ雪は比較的シッカリしているので、
アイゼンを効かせて1歩1歩確実に登れば大丈夫。

IMGP4370.jpg




11:39 とうとうその時がやってきました。
三叉峰に到着・・・昨年のリベンジ達成です。
TONOが着いてすぐに単独行の彼も到着。
おそらく彼は一番大変なところでトレースを付けたTONOに気を遣って、
先を譲ってくれたのだと思いました。

IMGP4371.jpg


 (続く)



   "コタツに猫" って季節でもなくなってきましたね。
   そろそろバナーを変更しないと・・・(^^;






2013 リベンジ・冬の杣添尾根 Vol.3

2013年03月14日 17:24

2013.3.2(土)前泊 ~ 3.3(日)

1日目 自宅~中央道~双葉SA(車中泊)
2日目 双葉SA~長坂IC~141号線~海ノ口自然郷~八ヶ岳高原ロッジ~
2日目 横岳登山口駐車場~横岳登山口~貯水池~枯木帯~三叉峰~
2日目 奥の院~三叉峰~枯木帯~貯水池~横岳登山口~駐車場





2013.3.3(日)

前日に中央道・双葉SAで車中泊したTONO。
夜明け前にSAを出て、海ノ口を目指しました。
清里付近で朝陽が昇ると、南ヤツの東面が白く輝きだし気分は
海ノ口自然郷に入り、登山者用駐車場に車を入れます。
林道と遊歩道を歩いて横岳登山口までやってきました。


7:47 登山口から上り始めます。
予定を大幅に遅れての出発で、前日車中泊したとは思えません。(^^;
6時前には双葉SAを出たんだけどなぁ・・・
さてこの辺りは昨年同様にトレースがしっかりありました。

IMGP4311.jpg




樹林を抜け開けた場所を通過してほどなく、
木々の間を下りすぐ右に登ると指導標が立つ場所に出ました。

IMGP4313-1.jpg



IMGP4313-2.jpg
指導標を見ると以下の文字。
「杣添尾根登山道・横岳 ⇒」
ここを右に行くという事らしい。
トレースもこの方向に向かっていますが、
こんな指導標・・去年あったかなぁ・・・




確か昨年はここを直進して、堰堤の所で沢を渡ったはずですが・・・
堰堤方向には古いトレースはあるものの、それも途中で消えていました。
どっちに行くか迷ったんですが、昨年歩いてるわけだし、
こっちの方が近道の様な気がして、直進して堰堤に向かいました。

IMGP4314.jpg




堰堤で沢を渡りましたが、昨年より若干水量が多い。
水に入ってバシャバシャ渡れない事もないですが、ちょっと躊躇する感じ。
場所を探して慎重に対岸に渡りました。

IMGP4315.jpg
                          (動物のトレースがありました)



昨年の記憶を辿りつつ先に進みますが、
ツボ足ではクラストした雪面を踏み抜いてしまいどうにも歩き難い。

IMGP4316.jpg
                         (振り返って撮ったTONOを足跡)



で、休憩がてら (・・・ってまだ全然歩いてないですけどね) スノーシューを装着。
スノーシューを履くと全く踏み抜かなくなるので非常に楽チン。
・・・が調子に乗って歩いてるうちに、道を間違えたか見たことのない景色。
斜面を上るポイントを通過して真っ直ぐ来てしまった様です。

IMGP4318.jpg




どこから上がるんだったかな・・・と思いつつ辺りを見回すと、
右手の斜面の上の方に林道らしきものが見えます。
少し先に進んで上がれる場所を探して林道に出ました。
戻る方向に歩いていくと、前方に見覚えのある東屋が見えてきました。

IMGP4319.jpg




8:13 この東屋が貯水池の所です。
ここからはトレースが再びバッチリ。
スノーシューを外してザックに括り付け、再びツボ足です。

IMGP4320.jpg




すぐにこの先で小さな沢を渡ります。
昨年は板を組んで作った危なっかしい橋でしたが、
今回は鉄パイプを組んでシッカリした物に変わっていました。

IMGP4322.jpg




ここから延々と樹林帯が続きます。
最初はなだらかな斜面でしたが、徐々に急登に変化。
眺望もなく同じような景色が続き精神的にも疲れるところです。

IMGP4323.jpg IMGP4325.jpg
IMGP4326.jpg IMGP4327.jpg




斜度が緩んだ辺りでテントが張ってありました。
後で聞いてわかったのですが、
このテントの三人パーティがトレースを付けてくれたようです。

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だんだん雪は深くなってきます。
ツボ足のトレースは脛くらいの深さです。
ただひたすらトレースを追って樹林を登ります。

IMGP4330.jpg



IMGP4332.jpg
9:33 登山口から1時間45分、
中間点の表示を通過。
標高は2,300mほどで
残りあと500m+α・・・
このままトレースがあれば
三叉峰には11時半には着けるか。




この辺りで新たな単独行の男性に抜かれました。
少し話をしたところ、彼も駐車場までの道は冷や冷やものだったと。
一度停まってしまったら発進できない感じだったらしい。
そしてTONOが道を教えたもう一人の単独行の男性は、
さらにその上の方で再び道に迷っていたらしい。
TONOが指導標を無視したトレースを付けたせいか・・・(^^;

IMGP4335.jpg


IMGP4336.jpg

枯木帯の手前で二つ目のテント!
カップルが設営中と思ったんですが、
下山時に見たら無くなっていたので
撤収中だったんでしょうか。



ほどなく前方に複数の人影を発見。
これまでラッセルしてくれたテントの3人組と、
2人組の男性、単独行の男性が2人(一人はさっきTONOを抜いて行った方)です。
昨年は誰にも会わない完全な一人旅だったので、
こんなたくさんの人が登っているとはいささか驚きました。


さて三人組はツボ足でワカンもスノーシューも持っていません。
この先は場所によって股まで潜る状況なので、ツボ足ではかなり厳しい。
ここまでラッセルを頑張った三人組にお礼を言って先に出ます。

IMGP4337.jpg
      (ここの雪面は硬くさほど沈みませんが、この先は一気に深かった)



最初にワカンを履いた男性がトップを行きましたが、
吹き溜りの深いところで潜って潜って先に進めません。
そこでスノーシューを着けたTONOが先に行くことに。
スノーシューの浮力はやはり絶大なものがあります。
ワカンが潜ってしまうような所もガシガシ進んで行けます。


この辺りがこの尾根で一番キツイ所でしょう。
雪は深いしそこそこ斜度もあるし、何と言っても進路を塞ぐ枝が凄い。
枝を掻き分けて雪まみれになりながら進みます。
ザックに付けたピッケルが頻回に枝に引っかかり鬱陶しい。
なるべく尾根を外さないように進みたいのですが、
完全に進路を塞がれ巻かざるを得ないところも多々。
首から下げたカメラも雪まみれで写真も撮れません。


10分ほど枝と格闘して藪地帯を抜けました。
ここでカメラのレンズに付いた雪は取り除いたんですが、
完全には拭ききれていなかった様で。↓

IMGP4338.jpg




10:14 枯木帯に出ました。
ここは木々が疎らで開放的な場所です。
まだレンズがこんなに曇ってる・・・↓

IMGP4340.jpg




IMGP4341.jpg
ここでパンを食べて休憩。
左手には富士山が覗いています。
途中で抜かれた単独行の男性が
休憩中に再びパスして行きました。
彼の足元はワカンでした。
ツボ足組は苦戦の様で姿は見えず。

                                 (かじる前に撮れって感じですよね ^^;)



さてこの先あと少しで森林限界を越えます。
もう枝漕ぎはないし一番辛い所は終わりました。
10:28 ワカンの彼を追って最後の樹林帯に入ります。

IMGP4342.jpg


(続く)



   東京ではあと1週間もすると桜が咲きそうです。
   これからは残雪期の雪山が誘いますね♪






2013 リベンジ・冬の杣添尾根 Vol.2

2013年03月13日 13:21

2013.3.2(土)前泊 ~ 3.3(日)

1日目 自宅~中央道~双葉SA(車中泊)
2日目 双葉SA~長坂IC~141号線~海ノ口自然郷~八ヶ岳高原ロッジ~
2日目 横岳登山口駐車場~横岳登山口
~貯水池~枯木帯~三叉峰~
2日目 奥の院~三叉峰~枯木帯~貯水池~横岳登山口~駐車場





2013.3.4(日) 

双葉SAで車中泊したTONO。
夜明け前に目覚めると、強い風はおさまり静かな朝。
澄んだ空に南アの白い稜線が浮かび、この日の快晴を約束しているかのよう。

IMGP4274.jpg



SA内のベーカリー(パン工房ふたば)からは焼きたての香ばしい匂いが漂い、
非常~に心惹かれるものがあったのですが、
なるべく早く出たかったので開店時間の6時を待たず出発しました。



本線に乗ってほどなく南八ヶ岳がその勇姿を現しました。
目指す横岳 "三叉峰" も右端に確認できます。

IMGP4275.jpg




やがて赤岳がその名の通り赤く染まってきました。
そろそろ日の出です。

IMGP4278.jpg




長坂ICを降りてコンビニで買出し。
甲斐駒~鳳凰三山の稜線の上にはまだ月が浮かんでいました。

IMGP4283_20130312210613.jpg




八ヶ岳高原大橋の辺りで完全に陽が昇りました。
左手には南八ヶ岳の大展望が広がり気分も上々。
141号線を左に入り "海ノ口自然郷" を目指します。
横岳・三叉峰から伸びる杣添尾根が近くなってきました。

IMGP4293.jpg
                  (左から赤岳~横岳~硫黄岳~ちょっと離れて~天狗岳)




海ノ口自然郷に入ると道は真っ直ぐ杣添尾根へと導きます。
道は乾燥していて凍結なんてなさそうに見えますが、
ここからがこのルート最難関の核心部なのです。(笑)

IMGP4298.jpg




核心部に向かう前に準備が必要です。
八ヶ岳高原ロッジに立ち寄り、まずはトイレ休憩。
奇麗なウォシュレット付きトイレに感激。(笑)

ロッジでは野鳥の餌付けをしていてカケスやカラ類が多数。
TONO的にはカメラを持ってユックリ観察したかったんですが、
ここで油を売ってる場合ではありません。

IMGP4299.jpg



IMGP4305.jpg

車に戻りチェーンの取り付けです。
予習効果で正確かつ迅速に完了。(^^v
イザ核心の凍結路へ!




予想通り駐車場へ向かう上り坂はガチガチに凍結していました。
圧雪した道が融けて再び凍ったような氷の路面です。
チェーンを装着していてもちょっと不安を感じる様な状況でしたが、
さすがチェーンの威力は絶大なものがあります。
氷の路面をものともせずガンガン登って行き頼もしい限り。

すると前方に一台の車・・・こんな所に路駐してるの!?
近づくと運転手が車に乗り込み車を動かそうとしますが、
どうやら凍った路面に後輪がスタックして身動きがとれない様子。
おそらくここまで登ってきたもののこの先に進めなくなり、
バックで戻ろうとして雪の中に後輪が入ってしまったんでしょう。
これはもはや牽引できる車が来ない限りどうしようもないので、
TONOはバックで戻り、この場所を迂回して駐車場を目指しました。

IMGP4302.jpg
              (この後で管理事務所のジープが救援に向かってました)




この先は圧雪した路面が凍結した様な状況が続きます。
四駆でないとスタッドレスだけで上がってくるのは怖い感じ。
↓ 写真で見ると平坦に見えますが、実際はけっこう斜度があります。

IMGP4303.jpg




登山者用駐車場に到着。
予想に反して既に4台の車が停まっていました。
一台では単独の男性が準備中。

IMGP4304.jpg



TONOも車を空いたスペースに停めて準備をします。
先行者がいるとなるとトレースがあるだろうし、
ワカンとスノーシューのどっちを持って行こうか悩んだのですが、
結局スノーシューをザックに括り付けました。



7:36 ザックを背負ってストックを持ったら出発です。
7時前には歩き始めようと思っていたのですが、もうこんな時間・・・
昨年入った登山ポストのある場所からはトレースが無く、
まずは行ける所まで車道を歩くことに。

IMGP4309.jpg




この辺りは地図には載っていない道路があって非常にわかり難い。
車道の他に別荘地の中に遊歩道的なものもあって最終の登山口に着くまで、
(登山ポストのある場所にも登山口の表示があります)
初めてきたら迷うことが多いんじゃないでしょうか。

案の定、先に出発した単独行の男性が道に迷っていました。
その彼に道を教えつつ先を急ぎます。
7:47 途中で遊歩道を歩いたりしながら何とか登山口に到着。

IMGP4310.jpg


 (続く)



   先日の上高地から見た穂高の雪は汚れた白になっていました。
   黄砂も飛んだし新たに降雪がない限り純白な雪は見れないですね。








2013 リベンジ・冬の杣添尾根 Vol.1

2013年03月12日 18:33

冬の "杣添尾根" は雪も深く、登る人は少ないと言われています。
昨年はこの尾根から "三叉峰" にチャレンジしましたが、
登山口の駐車場までの道が凍結していて四苦八苦。(FFにスタッドレス)
結局は駐車場まで辿り着けず、八ヶ岳高原ロッジに駐めて歩く羽目に。
それでも三叉峰まであと標高で100mくらいまで迫ったんですが、
最後はガスに巻かれて撤退となりました。2012冬の杣添尾根


今シーズンはテントを持ってリベンジしようと思っていたこの尾根ですが、
前夜車中泊の日帰りでチャレンジすることに。
今回は当然タイヤチェーンも携行して、準備万端で望みました。(^^v

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                              (野辺山付近から赤岳~横岳を望む)



2013.3.2(土)前泊 ~ 3.3(日)

1日目 自宅~中央道~双葉SA(車中泊)
2日目 双葉SA~長坂IC~141号線~海ノ口自然郷~八ヶ岳高原ロッジ~
2日目 横岳登山口駐車場~横岳登山口~貯水池~枯木帯~三叉峰~
2日目 奥の院~三叉峰~枯木帯~貯水池~横岳登山口~駐車場





2013.3.2(土)

この日急遽、決めた "杣添尾根" 行き。
当初は丹沢に行こうと思っていたので何も準備していない。
午前中の仕事を終えて帰宅後、急いで準備をして、登山計画書を作成。
(昨年作った計画書の日付を変えただけですが^^;)
山行自体は日帰りなのでザックに詰め込む物は多くないものの、
車中泊に必要な物もあってけっこうな大荷物。

スノーシューを括りつけたザックを背負い、
大きなトートバックを肩にかけ、シェラフ片手に自宅を出ます。
車に荷物を積んだら、出発前にチェーンの取り付けを確認。
今年1月に西穂独標へ行く前に一度付けてはみたものの、
あの時は結局チェーンを使うような状況にならなかったので
とりあえず復習はしとかないとね。
今回はチェーンを使う事になるのは間違いないですし。
・・・問題なく装着できる事を確認してイザ出発。


土曜の夕方ですからけっこう道は混んでいましたが、
この日は車中泊ですから特に急ぐ旅でもないですし、
慌てず騒がず車の流れに身を任せ・・・
実はこの時点でどこで車中泊するか決めてない。(汗)

登山口の駐車場まで行ってしまえば翌日は楽なのですが、
トイレもないし水道もない自販機もない何もない所だし、
しかも標高1,700mくらいあって寒いのは間違いないし。
途中に道の駅とかなかったはずだし、やはり無難にSAかなぁ・・・
高速に入ってしまうとアルコールを売ってないので、
事前にビールと日本酒をゲットして中央道へ。


この日は強風が吹き荒れ勝沼IC付近から50km規制中。
常時強い風が吹きつけ時おり車が左右に煽られます。
無意識にハンドルを強く握ってたらしく肩が凝った~(^^;
翌日は須玉ICか長坂ICで降りるので、その手前の双葉SAで車中泊にしました。
座席を倒してベットモードにするとほぼフラットな空間が出来上がります。
テント泊用のマットを敷いて、シェラフを広げればセッティング完了。
SAはレストランはあるし、自販機も、トイレもあるし、軽食なら24時間OKだし、
車中泊するには便利な所だとあらためて感じました。
それにしても車中泊の車って思ったよりずっと多いんですね。

IMGP4274.jpg
                                      (夜明け前の双葉SA)


 (続く)



   暖かい日が続きますね。
   このまま春になるのでしょうか。







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