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2011 日光白根山 前編

2011年06月29日 13:22

2011.6.19 (日)

梅雨の真っ只中、晴れ間を求めて "日光白根山" を目指しました。







"燕岳テント山行" を終えて、本当は早く次のテント泊に行きたいところでしたが、

なかなかTONOと姫の連休がリンクしません。



 「日帰りで、テント泊はできないしね~」

 「じゃあ、トレーニングのためにテント持って登れば良いんじゃない?」
  (↑後になって考えれば、この話の展開が作為的です ^^;)

 「う~む・・・そうねぇ・・・そうしてみるか・・・」



・・・で、前日の夕方、

TONOは使う予定はないテント泊用品一式を大きなザックにパッキング。

"日光白根山" で、二人してデカいザックか・・・相当浮くなぁ~ o( ̄ー ̄;)ゞううむ



夜になって仕事から帰った姫は、ゴソゴソと山の準備を済ませます。

そして、いつものように二人で飲んで就寝。


・・・

・・・


翌朝です。 外は小雨混じりの天気。

"日光白根山" ・・本当に晴れるのかなぁ・・・



まっ、とりあえず行きますか。

重いザックを持ち上げ、ふと姫を見ると・・・  ( ゚ ▽ ゚ ;

20Lの一番小さいザックじゃん!!


 「何、そのザック!?」

 「だって、日帰りで "日光白根山" でしょ?」

 「トレーニングにテント泊装備を持って行くって・・・」

 「それは殿様だけでしょ! 姫は軽い荷物で行くよ。」

 「え~っ!?」

 「ザックの中ガラガラ~ 食料とか入れてあげてもイイよ ♥」

 「・・・・・」

 「ほら、早く行くよ~♪」



横浜新道、第三京浜、環状8号と車を飛ばします。

関越道を沼田ICに向かうにつれて、空は次第に明るくなり、

雲の切れ目からは時おり陽射しもこぼれるようになりました。




9:45 ロープウェイ山麓駅に到着。

"菅沼登山口" にするか悩んだんですが、もう時間も時間だし、

ロープウェイを利用してより短時間で山頂に立てる、

丸沼高原スキー場からのルートにしました。



10:02 誰もいないロープウェイ乗り場です。

姫は小さいザックで、お気楽ハイキング気分♪

IMG_7273.jpg




ロープウェイからオートキャンプ場が見えました。

IMG_7275.jpg


ゲレンデを利用した、広々とした草地のフリーサイトが気持ち良さそう~

施設も充実してるし、快適なキャンプが楽しめそうです。




10:20 約15分で標高2,000mの山頂駅に到着。

ロックガーデンからは、正面に聳える "日光白根山"。

IMG_7277.jpg


このルートは、山腹をトラバース気味に上り、

最後は右端に見える斜面を登っていくことになります。





ロックガーデン~二荒山神社にかけては、シラネアオイが満開でした。

IMG_7342.jpg




"二荒山神社" の横を過ぎると、鹿侵入防止のゲートがあります。

このゲートは前に来た時より立派になってました。

IMG_7278.jpg



晩夏に来た時は、辺り一帯 "カニコウモリ" の花が、地味~に密生してましたが、

この季節はまだ葉っぱのみ。

確かに葉っぱはカニの甲羅様ですね。

IMG_7280.jpg




10:39 時おり雪が残る登山道を行きます。

IMG_7282.jpg




11:01 斜度が急になり、ジグザグに樹林帯を登ります。

IMG_7284.jpg




やがて、登山道の傍らに花を見るようになると、

森林限界を超えて、ザレ場に飛び出します。

P1010635.jpg
                (このコースにミスマッチなデカいザックを背負う人 ^^;) 







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ミネザクラ(峰桜)

樹林帯からザレ場に出る

辺りに咲いていました。





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  コミヤマカタバミ(小深山傍食)

  畳まれてますが、

  ハート型の葉っぱが特徴。





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キバナノコマノツメ(黄花駒爪)

葉っぱが馬の蹄に似てるんですが、

写真ではわかりませんねぇ。 (^^ゞ





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  イワカガミ(岩鏡)

  お馴染みの花ですね。





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コメバツガザクラ(米葉栂桜)

米葉じゃない様に見えますが、

後ろの葉っぱがそうです。





IMGP0645.jpg
  ショウジョウバカマ(猩々袴)

  猩々とは猿の一種。

  花を猿の赤い顔に見立てたらしいが・・・





IMGP0635.jpg
ミヤマキンバイ(深山金梅)

高さが低くて葉も違う気もするけど、

花は金梅系ですよねぇ・・・




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  ミツバオウレン(三葉黄蓮)

  何か、付け睫毛っぽいんだよね。(笑)







P1010637.jpg
11:43 登り始めて1時間20分。

ここまで一気に登って来ました。

お腹も空いたことだし、

パンを食べて一休みです。






 「あと30分くらい登ったら山頂だよね・・・」

 「うん、そうだね」

 「・・・となると、2時間くらいで山頂に着いちゃう計算になるよ」

 「ふ~ん」

 「ふ~ん・・って、コースタイムは2時間50分だけど!」

 「計算間違えてるんじゃない?」

 「間違えるような計算じゃないし・・・」

 「家帰ってから、よく計算してみなさい」

 「・・・って、姫が早過ぎなんだよ~ ザックが軽いからって、飛ばし過ぎ!」

 「そう?」

 「そう・・って、こっちは重いザック背負ってるんだから~」

 「殿様、良いトレーニングになって良かったね~ ♥」

 「・・・・」 




11:54 一休みしたら、あと一登り。

姫は駆けるように軽快に、斜面を登っていきます。

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一方TONOは、滑りやすい斜面に足を取られないよう、1歩1歩確実に。

P1010638-2.jpg



 (続く)


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2008 瑞牆山

2011年06月27日 22:47

"日光白根山" の本編を記憶が鮮明な内に作ろうと思ってるんですが、

週末仕事でバタバタして、まだ何も出来てません。

・・・なので、3年前に "瑞牆山" に登った時の過去記事の引越しでも。 (^^ゞ




2008.6.15(日) 

早朝、車で出発。

中央道 "須玉IC" を降り、増富ラジウムラインへ。

"増富温泉" を過ぎ、本谷釜瀬林道で "金山峠" へ向かいます。

舗装されていますが、所々道幅が狭く、曲がりくねった林道です。

"瑞牆山荘" から右手に入り、100mほどの無料駐車場に車を入れました。









さて登山道は "瑞牆山荘" の前から始まります。

P1030157.jpg




美しい新緑の中を緩やかに登っていきます。

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傾斜が増した斜面を登ると、"富士見平林道" に突き当たります。

林道を横切りさらに登ると、傾斜が緩やかになり "富士見平" です。

"富士見平小屋" でトイレ休憩。




"金峰山" への道を右に分け、左手に進みます。

針葉樹林の中の石畳を下って行くと、木々の間から "瑞牆山" の姿が。

初めて見たその姿にテンション上がりました。

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しばらく下ると、"天鳥川" へ出ます。

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川を渡り、ベンチのある広い場所を過ぎると、

パックリと二つに割れた大岩 "桃太郎岩"

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岩の横のやけに立派な階段を上ります。

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右手に水の流れを見ながら滑りやすい急斜面を過ぎ、

倒木と岩の中を黙々と登っていきます。

P1030162.jpg




やがて登山道の横にシャクナゲが群生する場所を通ります。

P1030163.jpg




頭上に "大ヤスリ岩" の岩峰が迫ると、頂上はもうすぐ。

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傾斜が緩やかとなり、"不動沢コース" と合流。

そこから一段登り、シャクナゲ群落の中を出ると、視界が開け山頂に飛び出します。

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眼下には先ほど見上げた大ヤスリ岩。

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屹立する岩峰群が特徴的な光景を創り出しています。

P1030184.jpg




この日は雲がかかり天気はいま一つでしたが、

晴れていれば "南アルプス" や "八ヶ岳" の眺望が素晴らしい事でしょう。

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それでも時折雲がきれ、"金峰山" の "五丈岩" を確認できました。

P10301901.jpg




山頂ではdocomoがバリ3! 姫は何やら打ち合わせ。

P1030183.jpg


しかし背後はスッパリ切れ落ちた断崖です。

自分が高所恐怖症だけに、TONOは気が気でありません。



お弁当を食べて下山しました。

手軽に登れて、花崗岩の創り出す景色を堪能できる山でした。

P1030172.jpg


 (終わり)


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2011 燕岳 Vol.6 初テント泊 雑感

2011年06月25日 07:22

今回、初のテント山行を経験して、変化したこと、見えてきたこと・・・

良かった点、悪かった点、改善すべき点など、思いつくままに書いてみます。



小屋泊からテント泊にシフトしたことで、まず変わったことと言えば、

・・・ 部屋に物が増えた。(笑)


テントを買うと、それに付随して買わざるを得ない物が出てきます。

テントの中で寝るには、シェラフがいるし、マットもいる。

シェラカバーもあった方が良いか・・・

夜は真っ暗になるから、ランタンもいるよなぁ・・・

自炊するとなるとストーブがいるし、クッカーもいる。

それらを入れる大きなザックもないと駄目じゃん。


・・・

・・・


IMG_7266.jpg
あれこれと、姫と二人分の装備を揃えると・・・

今度はこの山グッズ達・・・どこに置こうか。 


で1週間後、部屋にドーンと出来ました・・・

"山用品コーナー"



まだ十分余裕ありますからね~ 

今後の物欲にも対応可能です。(笑)

奥さんが山に興味ない家だったらきっと怒られるよね・・・^^;






さて次なる変化は・・・

登山口に向かい車を走らせている時や、道の駅や、高速のPAで、

平らな場所を探してしまいます


 「おっ! ここにテント張れそうだな・・・」

 「ここって、テントを張ってくれって言ってるようなもんじゃない!?」

 「これは前に誰かがテントを張った跡かなぁ?」


気づくと、登山の前泊地としてテントを張れる場所を常に探してます。(笑)

とは言っても、無闇やたらとテントを張って良いわけないんですが・・・





そして一つ、駅のエスカレーターを使わなくなりました。

今回重いザックを背負って登って、自分の足腰の筋力不足を痛感。

・・・で、筋力アップのために階段を使ってます。


今、節電のため止まってるエスカレーターも多いですし、

これまでの電気を浪費するライフスタイルを見直すためにも一石二鳥です。


それに装備の軽量化は大きな課題ではありますが、

その前に簡単に1~2kg 軽量化できる事があります。

それは自分の体重を落とすこと。

階段を使うことは、身体の軽量化にも一役買ってくれそうです。




余裕を持って登れれば、山をより一層楽しめる訳で、

そのためには、筋力アップ、身体のシェイプアップ、

荷物のスリム化は永遠の課題ですかね。


  

さて、次はテント泊装備についてまとめてみます。




IMG_7271.jpgザック

細かな調節が可能で体にジャスト・フィット。

旋回ヒップベルトで、バランスを取り易い。

重さが分散される構造なのか、

肩への負荷は思ったよりずっと少なく、

割に楽に背負うことができた。 (^^v







テント

現在のテントは、インナーとアウター合わせて10本のペグ打ちが必要で、

ペグがしっかり打てない場所では立てにくい。

自立式じゃないとやはり雪の上とかでは設営しにくいと感じました。


"涸沢" とか岩だらけのテン場は、細引きで岩に固定すれば設営できそうですが、

固定用の岩が少なく、地面も固い場所では厳しそう。


それに、"槍ヶ岳山荘" "穂高岳山荘" など、狭い稜線上のテン場では、

占有面積が大きすぎて設置できないだろうなぁ・・・


また、このテントの問題点は前室が小さい事。

前室が十分広ければ、そのスペースでストーブを使うのが容易になるし、

テントの中へのアプローチの際にも、靴の着脱が容易になる。

特に雨の日などは、これは重要なポイントであろうと思いました。


インナーの出入口のある面をペグ打ちしないで内側に折り込めば、

大きな前室を作れそうなので、次回は試してみようと思います。



IMG_6774-2.jpg
  でも、この広さと設営の簡単さは魅力的。

  ペグの打てる広い場所で、

  ベーステントとしての使用が最適か。




やはり夏に向けてアルプスを縦走することを考えると、

自立式で軽量の山岳テントを購入せざるを得ないか・・・

でも閉所恐怖症だし、狭いと苦しくなるんですよねぇ。

とりあえず、ショップに展示してあるテントの中に入ってみるかな・・・





マット

今回雪の上での幕営だったため、雪面からの冷え込みが厳しかった。 

たとえシュラフに包まっていても、体の下になる部分は体重によってダウンが潰れ、

そのシェラフ本来の保温力を発揮できないわけで、

下からの冷たさを遮断するものは必需品であると感じました。




今回タイベックで自作したグランドシートを敷いて、その上にテントを設営しました。

タイベックは紙みたいな感じですが、防水性があって軽くて丈夫。

テント床からの水の侵入防止、岩など鋭利なものからのバリアになります。

遮熱性もあると言うことですが、さすがに雪の上じゃねぇ・・・ 



IMG_7238.jpg
で、テント内の床には

エマージェンシーシートを

2枚敷いてみました。 



でも、結露によるマットやシェラフの濡れ防止にはなっても、

寒さに対しては、無いよりましか・・・程度。



IMG_7243.jpg
  それぞれ個人用マットとしては、

  モンベル U.L.コンフォートシステムパッドを使用。

  バルブを開けると自然に空気が入って膨らみ、

  足りない分は口で注入します。



しかし、これだけでは雪面からの冷えを十分に遮断できませんでした。 



軽くて、嵩張らなくて、断熱効果の高い物・・・何かないかなぁ~

結局はサーマレストが良いって聞くけど、嵩張るんですよねぇ・・・


クライミット/イナーティアXフレームってどうなんでしょう。

穴だらけのマットですが、その穴にシェラフが入り膨らみ保温力を保つって言うし・・・

183cmのもので258gと軽量で、収納時は500mlのペットボトルより小さくなるらしい。






IMG_7264.jpgシェラフ

モンベル U.L.スーパーストレッチダウン#3

シェラフに入って胡坐がかけ窮屈感はなし。

宣伝文句に偽りはなしって事で。(笑)



さて今回の最低気温は5度前後。

雪の上でなければこのシェラフで十分暖かかったと思います。

夏のアルプス縦走に向けてはこれで問題ないでしょう。






IMG_7246.jpgピロー

モンベルのU.L.コンフォートシステムピロー。

バルブを開いて口で空気を注入して使用。


この枕、ただの空気枕と侮るなかれ。

けっこう頭の座りが良いし、膨らませ方を調節して個々の好みにジャストフィット。

しかも、中にはリペアキットまで付いています。 

う~む・・・さすがモンベル!


IMG_7248.jpg
  トグルでマットと接続可能。

  夜中に枕が行方不明になる事がありません。



しかも横向きの時は肩でピローの端を圧迫すると、

あら不思議! 丁度良い高さになって快適です。 

これはイイ! TONO的には手放せません。

ちなみに姫は全くお気に召さない様で、夜中見たら枕を外して寝てました。(爆)





スコップ (未入手)

もしまた雪の上にテントを設営することがあるならば、

携帯のスコップを持っていこうと思いました。

雪面の整地にはかなり力を発揮するだろうし、

雪をブロックにして積んでおけば、暴風対策にもなります。

そこまでしなくても、テントの縁をちょっと雪に埋めておけば、冷気の浸入を防げそう。





IMG_7250.jpgランタン

キャンドルランタンとLEDランタン・・・

その両方を持って行きました。

(キャンドルランタン250g、LEDランタン127g)



キャンドルランタンは、19時頃に点火してテントの中に吊るしておきました。

そのまま一晩中点いてて、翌朝5時過ぎに自然に消えました。


LEDほど明るくないので直接光を見ても眩しくないし、

テントの外に出た時も、暗闇に目が慣れやすいと感じました。

それに小さいながら "火" だけに、ほのかに暖かい気がします。


IMG_7252.jpg
  LEDランタンについては、

  ヘッドライトがあれば必要ないかなぁ・・・

  いちおう両方持ってきますけどね。(笑)



まぁ黄緑色の彼は、山で理不尽な仕打ちを受けても、

計画停電時には、ヒーローになることを約束されてる身なので。 (爆)





IMG_7256.jpgストーブ

以前から持ってるスノーピークのもの。

カップ麺を作るお湯を沸かすにも、

けっこう時間がかかる。 




近日(見つけたら)ジェットボイルZIPを購入予定。

ジェットボイルはその名の如く、ジェットなボイル。

500mlの水を2分30秒で沸かせるという優れものです。







IMG_7254.jpg食事

夕食は山小屋で食べましたが、

朝はアルファ米とカップ麺、

持参したオニギリでした。




アルファ米は、可もなく不可もなく、そこそこ食べれます。 

食べ慣れてるカップ麺は、安心して食べれる味。

各種いろいろなドライフードが出ているので、手を替え品を替えすれば、

3日くらいならこれで行けるか・・・


現在のところは "山の湯沸し人" に甘んじているTONOですが、

いずれは "山の料理人" になりたいところ。 (笑)






IMG_7258.jpgクッカー

ジェットボイルを購入すれば、

自動的にもう一つクッカーが増えるわけで、

今までのものと合わせれば、

とりあえず事は足りそう。




・・・

・・・



今回は寒くて長い夜に、テント泊の良さを感じる余裕はありませんでした。

空いていれば小屋泊の方がはるかに快適です。

唯一テント泊の良さを感じたのは、財布に優しいところかな・・・(爆)


でも何故か次もテント泊の予定を考えている。

う~む・・・テント泊には不思議な魅力があるようです。

それが何なのか・・・具体的に答えられないTONOではありますが、

とりあえず、本能のおもむくまま、今シーズンは "テン泊が好き!" という事で。(笑)


 (終わり)


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2011 燕岳 Vol.5 撤収~

2011年06月23日 21:35

2011.6.12 (日)

初のテント山行がはからずも(!?) 雪の上となった二人。

(↑ ある程度予想はしてたので、確信犯的ではありますが ・・・ ^^;)



夜中は寒さとの闘いでしたが、キャンドルの灯を見ているうちに、

明け方再び眠りに落ちたようです。


4:53 人の声で目を覚ますと、テントを通して外はうっすらと明るい。

キャンドルはいつしか燃え尽きていました。

寒くて長い夜を越え、ようやく朝を迎えました。




テントを抜け出すと、辺りはもう大分明るい。

"燕岳" に向かい小屋泊まりの団体さん達が出発していきました。

IMG_7226.jpg





稜線からは、槍ヶ岳、裏銀座の峰々がクッキリ。

・・・でも、高曇りな感じで、期待したような青空は見れませんでした。 (残念)

IMG_7224.jpg

IMG_7225.jpg





5:35 テントでシェラフにくるまったままの姫に声をかけます。


 「もう起きたら~ 動いてた方が暖かいよ」

 「うん・・・ 寒くて風邪引くかと思ったよ」

 「やっぱり雪の上って寒いんだね」

 「当たり前じゃん!」

 「とりあえず、起きて、朝食にしようよ」

 「うん・・・」



5:50 ガスストーブとクッカー、カップ麺、アルファ米を持って小屋へ。

奥の方の食堂では、スタッフが朝食の準備に大忙し。



二人は手前のストーブ横のスペースで、お湯を沸かします。

メニューは、昨日の残りのオニギリ、カップ麺、五目御飯(アルファ米)です。

オニギリは半ば凍ってました。 (^^;

アルファ米はそこそこ食べれますね。

とりあえず、ごちそうさま。





6:45 朝食後はトイレを済ませて、撤収です。

まずはテントの中でシェラフやらマットやらを丸めてスタッフバックへ。

テント以外の物をザックにパッキングします。



次はテントですが、

雪が凍ってて埋めたペグの回収がちょっと大変。

でもペグさえ抜けてしまえば、アッと言う間です。



アウターを畳んで、ポールを外して、インナーを畳んで、グランドシートを畳んで・・・

全てを2気室ザックの下の方のスペースに収納しました。




7:13 さて、下りますか。

P1010602.jpg





P1010606.jpg

残雪の "合戦尾根" を、

ドンドン下って行きます。

トラバース箇所だけは慎重に。





振り返ると、"槍の穂先" が表銀座の稜線越しに見えました。

次にあの穂先を見るのは夏だなぁ・・・

P1010605.jpg







P1010613.jpg
7:55 "合戦小屋" に着きました。


あれっ!? 

これって・・・ もしかして "八面大王"




以前、"大王わさび農場" で 「八面大王ものがたり」 を読んだので、

「合戦小屋の名前の由来に、八面大王が絡んでる」 ・・ってのは知ってましたが、

そうか~ 大王様はここにいたんだ~ ( ̄。 ̄)ホーーォ

大王わさび農場



確か・・・ "八面大王" と "坂上田村麻呂" の最後の決戦の場が "合戦沢" で、

"合戦小屋" の下の方の沢って事だったよなぁ・・・



ここに書いてある話は、今までちゃんと読んだことはなかったんですが、

この機会に読んでみますか・・・

P1010611.jpg



なになに・・・ "八面大王" は、里に出ては財宝、婦女を略奪し、

山野に出ては社寺仏閣を破壊して、狼藉三昧に明け暮れた・・・!?

あら・・・出だしからして全然違うじゃん。


・・・で、途中はまあ大体一緒で、最後に鶴の恩返し的な話もあり・・・と。 (笑)



わさび農場で見た "八面大王" は、心やさしき住民の味方だったはずですが・・・

まぁこういう話は、立場が変わると間逆になるのは珍しい事ではないですけどね。 





さて "合戦小屋" を過ぎると雪はほとんどなくなってきます。

登山道の傍らには、可憐な高山植物もチラホラ。



IMGP0615.jpg


"ショウジョウバカマ" (猩々袴)



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  "イワナシ" (岩梨)

  梨の様な味の実を付けるらしい。



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"マイズルソウ" (舞鶴草)

ハート型の葉の模様が、

鶴が舞ってる様に見える?



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  薄いピンクの "イワカガミ" (岩鏡)

  光沢のある円形の葉が、

  手鏡に似てるってことで。



IMGP0623_20110622185124.jpg
こちらは濃いピンクの "イワカガミ"

生えている場所によって、

こんなに色が違うんですねぇ。







P1010618.jpg
  富士見、第3ベンチを過ぎて、

  やがて新緑の洪水の中に突入。

  第2、第1とベンチを通過。





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9:45 登山口に戻ってきました。

トイレに寄って、自販機で冷えた物を購入。

あとはダラダラと車道を駐車場まで下ります。





IMGP0626.jpg
  10:01 登山者用駐車場です。

  来た時より大分車が増えてます。

  登る人と随分すれ違いましたからね。





車にザックを下ろして、ホッと一息。

重いザックを背負っての雨の合戦尾根、雪の上のテント設営、寒くて長い夜・・・

いろいろあったけど、とりあえず、初のテント山行は無事終了です。 






IMGP0627.jpg最後はやっぱり温泉で締めでしょう。

中房か有明温泉か悩んだんですが、

今回は有明温泉に立ち寄りました。

混浴じゃないのでサラっといきます。 (笑)




IMGP0628.jpg  
  清潔感あふれる脱衣所。

  受付開始とともに入ったので、

  まだ誰もいませんでした。




IMGP0629.jpg
湯気のこもる内湯。

鏡面の様な湯船にかけ流し。

単純硫黄泉です。




IMGP0631.jpg
  開放感のある露天風呂。

  湯船を横切る長い湯口が目に付きます。

  源泉と水をブレンドして注いでいるよう。




この時期、暑くなく寒くなく、虫も少なく、露天風呂を楽しむには良い季節です♪

今回の山行を振り返りつつ、ゆっくりとお湯に浸かります。


良かった点もあるけど、改善すべき点もあるよなぁ・・・

さて次回は、今回のテント泊装備についてまとめてみます。


 (続く)


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2011 燕岳 Vol.4 寒くて長~い夜

2011年06月22日 21:09

2011.6.11 (土)

二人にとって初のテント山行。

雨の "合戦尾根" で稜線に上がり、テントを設営。

天気の回復を待って "燕岳" を往復しました。



さて夕食までまだ時間があるし、小屋でビールでも飲みますか♪



IMG_7219.jpgストーブの燃える暖かい食堂で乾杯。

標高2,700mの生ビールは最高! 

空きっ腹に染み渡ります。

姫の残した半分もお腹に収めて、

いつもより酔いが回ったかも。 








IMG_7218.jpg

  大きなモニターには、気になる天気。

  予報では /

  「朝のうちは晴れるのかなぁ・・・」




そして最低気温は、麓で14~15℃といったところか。

・・・となると、標高で2,000mほど高い稜線上では、2~3℃か!?

 「う~む・・・けっこう寒いかも」  


でも前回の "廻り目平" の時は 0℃だったし、まあ何とかなるか・・・

でも雪の上で寝るって言うのは未体験だしなぁ・・・

 

15年間、毎年、"燕山荘" に来ていると言う単独行の方に、

正月の "燕山荘" や "合戦尾根" の様子を聞きました。

二人は昨年の年末年始に燕山荘を狙ってたんですが、

天候不良で諦めた経緯があります。

いろいろ役立つ情報を得ることができました。 (^^v





IMG_7220.jpg18:00 全員揃って夕食です。

  この日の宿泊者は40人ほど。

ハンバーグと鯵フライ、肉じゃが・・・

ご飯、味噌汁はお代わり自由で、

How mach? (笑)




御馳走様でした。 美味しかった。 

値は張りますが、やはりお湯で戻しただけの物とは違いますなぁ。

テント泊デビューの今年、しばらくは夕食を小屋で食べるテント泊かな・・・ (^^ゞ




18:26 夕食後外に出ると、

"燕岳" は再び雲に隠れようとしています。

IMG_7221.jpg




と、ここで想定外の事態が発生!

TONOのカメラのバッテリーがもうエンプティ!!

 ・・・マジで!?

防水コンデジの方だって、"合戦小屋" の辺りで既に逝っちゃってるのに・・・ 

 お前もかよ~!? 


実は二つのカメラとも、1泊2日くらいならバッテリーは持つと思ったんですよね。 

しまった~ やっぱり充電してくれば良かったか~ 





IMG_7223.jpg
18:54 夕陽が沈みます。

感動的に焼けるというほどでもはなく・・・

翌朝の景色に期待してカメラは温存。 


(以後、翌朝まで画像はなしです・・・悪しからず ^^ゞ)


 でもよく考えたら、姫のカメラがあった訳で、

「それで撮れば良かった~」 と翌朝になって後悔しました。






辺りが暗くなると徐々に気温が下がってきました。

姫は早々にテントでシェラフにくるまっています。

TONOもテントに入り、キャンドルランタンを灯し、中に吊り下げました。

キャンドルの仄かな明かりが常夜灯にはピッタリですね。



さてシェラフの中は暖かいんですが、しばらくすると床と接してる部分が冷えてきます。

体の下になる部分は、シェラフが潰れてその保温力を発揮できないし、

マットを敷いてるとはいえ、雪面からジワジワ冷えが伝わってきます。


宙に浮いた状態でシェラフにくるまれば、寒くないんでしょうが、

重力がある以上それは無理な訳で・・・

やはり床からの寒さ対策が重要だと痛感しました。



そこでTONOと姫のシェラフを連結させて一つにして、二人くっついて眠りました。

こうすると比較的暖かいんですが、床はやっぱり冷たかった~



でも夜中にトイレに行くと、外は思ったほど寒くない。

(この夜の気温は5℃くらいでした)

見上げると星がいっぱい!! 

明日の朝は晴れるのかな~♪




小屋の前から真っ暗なテン場を見ると、

キャンドルの灯ったサーカステントはボ~ッと明るくてすぐわかりました。




テントに戻る際にペグ (ストックです ^^;) をチェックすると、 

ゲッ! 凍ってるよ・・・ 

凍った雪の上にいるんだからそりゃ寒いわな~

そんなもん見たら余計に寒くなっちゃいました。




その頃になり風も出てきて、フライがバタバタ音をたてると不安になるし、

テント内で吐く息は白いし、周囲の環境をリアルに感じますなぁ。

外との隔壁は、薄い幕一枚+メッシュですから、当然といえば当然か。



夜中から明け方までの2~3時間は、うつらうつらしながら寒さとの闘いでした。

よっぽどお湯を沸かしてペットボトルに入れて、湯たんぽにしようかと思いましたが、

それも面倒くさくて、姫にくっついて暖を取ってました。(笑)

とりあえず、くっついてる部分は暖いんですよね。 


 (続く)


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