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2010 残雪の北穂高岳 Vol.3

2012年05月30日 08:14

2010.5.7(金)~5.8(土)

1日目 11:15上高地~11:58明神~12:47徳沢~13:39横尾14:13~16:48涸沢
2日目 7:05涸沢~9:38北穂高岳10:19~11:35涸沢~13:57横尾14:24~17:17上高地







2010.5.8(土)  「一気に下山」

前日、風雨の中を涸沢まで上がり、涸沢ヒュッテに宿泊した二人。
うって変わって快晴の空の下、北穂沢から北穂高岳に登頂しました。



P1000235.jpg

山頂で感動の時間を過ごした後、
北穂小屋へ行ってみました。

小屋は山頂直下30秒ですが、
この時期は物凄い雪の壁。( ゚ ▽ ゚ ;
雪が何層にも重なっていて、
その間に階段が切ってあります。

なかなか凄い光景です。




小屋の前まで行くと、風が少なく春の陽射しに溢れています。
テラスでパンを食べて休憩しました。

IMGP8768.jpg




小屋のすぐ奥からは、大キレット越えの縦走路が始まります。
キレットの向こうに聳える槍の穂先
う~ん、素晴らしい。。。
今年は何年か振りにキレットを越えてみるかな・・・当然、無雪期ですが。 (^^; 
・・・で、この年の秋に槍から奥穂まで縦走しました。2010槍穂縦走

IMG_0961.jpg




P1000238.jpg




30分ほど小屋前のテラスで、
至福の時間を過ごします。

テラスはポカポカと暖かくて、
ゆっくりしていたいところですが、
この日は上高地まで下りる予定。
そろそろ戻らないと。

10:19 下山開始します。




山頂からミックス地帯を慎重に降ります。

IMGP8770.jpg




右手には "滝谷" の断崖絶壁が、物凄い迫力。 (ノ゚ο゚)ノ

IMGP8771.jpg




松濤のコルからインゼルへ向かい下ります。
ここも急斜面ですね~

P1000240.jpg




雪が緩んできて、不用意に足を置くとズルッと滑ります。 ( ̄_ ̄|||
時折、後ろ向きになりながら慎重に下ります。
奈落のポイントを越えてホッと一息・・・インゼルの下からは傾斜が緩みます。

IMGP8774.jpg
                (後ろ向きで下りるのが苦手な姫・・・ここだけはTONOが先行できます^^;)




11:00 TONOは尻セードで、一気にゴルジュの上まで下りて来ました。

IMGP8778.jpg
                         (ゴルジュからインゼル方向を振り返る)




「下りは早いな~♪」 と立ち上がった際、
雪に足を取られ、左ふくらはぎが思いっきり伸ばされました。 (・"・; ウッ
その瞬間、「ブッチッ!」 という音が ・・・したような。
やばい! やっちゃった!!

ここ1ヶ月間、ずーっと痛かった左のふくらはぎですが、
とうとう肉離れを起こしてしまったようです。
左足をつくと、ふくらはぎに激痛が走ります。

ザックからストックを出して、ストック2本で恐る恐る歩いてみます。
かなり痛いけど、何とか歩けないことはなさそう。
でもふくらはぎが伸ばされると・・・痛っ!!
 
なるべく足首を固定して膝を曲げ、歩幅を狭めて歩きます。
う~ん・・・こんな状態で上高地まで戻れんの!?
かなり前途多難な状況になってきました。 




11:30 何も知らない姫はどんどん先へ下って行きます。

IMGP8780.jpg




TONOはとりあえず尻セードで涸沢ヒュッテの下まで滑り降り、
そこからはゆっくりゆっくり、痛みを我慢しながら下ります。
あまりにTONOが遅いので途中で姫が待っててくれました。

ここでアイゼンを外すと、足が軽くなり多少楽になりましたが、
それでも通常の半分くらいの歩幅でしか歩けません。



この快晴に誘われ、涸沢を目指して続々と登山者がやってきます。
その都度、横に避けては立ち止まりすれ違いを待ちます。
雪の上なので歩こうと思えばどこでも歩けるんですが、
踏み固められたルートを外れると、足を取られて劇痛が走るので。

IMGP8781.jpg





前日上って来た時に、最も風雨が激しかったのはこの辺りでしたが、
今日は良い天気。。。 長閑な感じなんですけど・・・脚がねぇ。

IMGP8784.jpg




12:38 この場所・・・前日は向こう岸にルートがあったんですが、
この日はこちら側に付け替えられてました。

IMGP8788.jpg




まぁ、向こう側はこんな状態ですからねぇ・・・ 
いつ何時崩れてもおかしくはありません。( ̄ー ̄;

P1000244.jpg




12:45 沢を横切る一直線の盛り上がり。
この雪に埋もれた構造物は、"本谷橋" でしょうか・・・???
ここで姫が上下のシェルを脱ぐ間に、TONOは一人先に進みます。
途中で追いつかれると思いましたが、いちおう横尾待ち合わせという事で。

IMGP8789.jpg




ねこやなぎを見つけました♪
もう春です・・・もう少ししたら、上高地も新緑の季節を迎えます。。。
猫の尻尾を見ながら、しばし痛みを忘れます。

IMG_0978.jpg




IMG_0972-1.jpg
13:26 屏風岩が見えてきました。
そろそろ横尾です。
左のふくらはぎが痛い・・・
早く横尾に着いてくれ~
"千里の道も一歩から"
ゆっくり少しずつ、
立ち止まらずに歩き続けます。




13:55 やった~ 横尾大橋だ~
これを渡れば少し休める。 
ちょうど橋の手前で姫が追いつきました。

IMGP8791.jpg




IMGP8793.jpg
  13:57 横尾山荘に到着。
  この日もラーメンを注文しました。
  前の日も同じ時刻、同じ場所で、
  同じラーメンを食べてました。 (*^^*)
  ちょうど24時間前です。




14:24 さて上高地へ向かいますか。
ただでさえここからの林道歩きは辛いのに、
この足ですからねぇ・・・眩暈しそうです。




途中で奇麗な青い鳥を見ました。
カメラを向けると逃げてって、なかなか撮らせてくれませんが、
何とか後姿と正面を捉えました。

IMG_0984.jpg




鳥の正体は "ルリビタキ" でした。
青い鳥と言えば、幸福の鳥ですから、何か良いことあるかも♪

IMG_0983.jpg





IMGP8796.jpg


15:26 徳沢を通過。
人影はほとんどありません。





徳沢~明神は、"ニリンソウ" の群落が有名ですが、
まだまだ蕾が多かったです。

P1000252.jpg




ともかくこの辺りになると、TONOは足を引きずりながら、歩くのが精一杯。
ニリンソウを撮影してる余裕はありません。 (^^;
先を行く姫が、寄り道をしながら撮影してました。
姫の撮った写真を見ると、場所によっては多少花が咲いてるみたいですが、
一面のお花畑にはまだちょっと早いようです。
見頃は、5月終わり~6月初め頃でしょうか。

P1000268.jpg




IMGP8798.jpg

16:22 明神通過。
この先、姫は一人先を急ぎ、
お土産を物色すると。
河童橋で待ち合わせにしました。



17:05 河童橋に到着。
北穂山頂から6時間46分。 何とか歩き通した~


しばらくして、姫がお土産袋を手に戻ってきました。
17:09 誰もいない河童橋で記念撮影。

IMG_0988.jpg




穂高の稜線はまだ見えていました。
あの向こう側からグル~ッと廻ってきたんだよな~
本日の歩行距離は、19km、標高差は、上り800m 下り1,600m・・・
朝、涸沢ヒュッテを出て10時間が経過してました。
この足の状態で、我ながらよく歩いたもんです。(^^ゞ

IMG_0986.jpg



この日はさわんどで宿泊して、翌日帰路に着きました。


 (終わり)


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2010 残雪の北穂高岳 Vol.2

2012年05月28日 20:19

2010.5.7(金)~5.8(土)

1日目 11:15上高地~11:58明神~12:47徳沢~13:39横尾14:13~16:48涸沢
2日目 7:05涸沢~9:38北穂高岳10:19~11:35涸沢~13:57横尾14:24~17:17上高地






2010.5.8(土)  「快晴の山頂」

前日の風雨の中、上高地から涸沢に上がった二人。
涸沢ヒュッテで朝を迎えました。

まだ暗い中、4時頃からゴソゴソと人の気配がし出します。
夜が明ける前に登り始める人達のようです。


5:00 起床
乾燥室の物を回収して、荷物を整理します。
手袋は何とか乾いたものの、ザックはまだ半乾き。


IMGP8743.jpg
  
6:06 朝食の時間です。
夕食と比べるとシンプルでした。
山小屋にしては皿が洒落てます。




IMGP8744.jpg

  7:01 テラスの前は閑散としてました。
  スパッツを着け、アイゼンを履いて、
  ピッケル持って・・・と。
  北穂へ向かう準備をします。




IMGP8742-1.jpg
               ヒュッテ前の寒暖計はプラス1℃。
               風はほとんど感じません。
               凛と澄んだ空気に包まれていました。





スッキリと晴れ渡った空に真っ白い涸沢カール。
見渡す限りほとんど人影はありません。
・・・おっ! 良く見ると数名の登山者を確認できます。
"小豆沢" には "白出のコル" に向かう登山者が、1、2、3・・・3人です。
そしてこれから向かう "北穂沢" には、2、4、6・・・6人の人影。

IMG_0944.jpg
                                     (涸沢槍~奥穂の稜線)





そして、吊尾根~前穂。
吊尾根の反対側、上高地からも、今日は奇麗な稜線が見えてるだろうな~

IMG_0947.jpg




さてこの日のルートを確認します。
まずは "涸沢小屋" の右手から "北穂沢" に入り直登。
"ゴルジュ" の左側を上がり、南稜への分岐を見送り "インゼル" を目指す。
インゼル左側の急斜面を登り詰めて、"松濤のコル" へ。
コルから小屋の建つ "北穂北峰" に登頂。
涸沢から標高差800m、300m/時間で登れば、2時間半といったところか。

IMG_0945.jpg





7:05 出発です。
数張りしかないテン場を抜けて涸沢小屋へ向かいます。

IMGP8745.jpg




IMGP8746.jpg



7:15 涸沢小屋の下を通過。
小屋のテラスには若干1名。





P1000217.jpg



  振り返れば、
  前穂北尾根が迫力いっぱい。

  それにしても空いてるよね~
  GW明けの土日とは言え、
  ここ、涸沢ですけど。




IMGP8749.jpg


7:44 登るにつれて、
だんだん傾斜がきつくなってきました。





ゴルジュの左側を上る部分はけっこう急です。

IMGP8751.jpg




8:08 ゴルジュの上部へ達すると、一旦傾斜が緩みます。
前方にM字型のインゼルが見えてきました。

IMGP8753.jpg




8:26 ここまで一気に上ってきました。
涸沢ヒュッテは、もうあんなに小さくなっています。
今日は何故か、左ふくらはぎもあまり痛みがなく快調です。

P1000222.jpg





左後方には北尾根を従えた前穂。。。
これを見ると、穂高にいるんだなぁ・・・って実感します。

IMG_0949.jpg





こちらは北穂の東稜。
通称ゴジラの背ですが、雪で魚の背びれ状態になってました。(^^;

IMG_0952.jpg





黒い影が近づき、サ~ッと通り過ぎていきました。
雲の影ですが、何か巨大な生き物の様です。

IMGP8756.jpg IMGP8757.jpg





さてM字開脚したインゼルが近づいてきました。
ルートはインゼルの左側を通りますが、
開脚した真ん中を通ってみたいところです。(笑)

IMGP8758.jpg




 あれは小屋じゃないですか!?
インゼルの左脚の上に、北穂小屋が見えました。

IMG_0951.jpg





インゼル横にあった奈落の底。
黒いところは底が見えませんでした。
こんなところには落ちたくないですなぁ・・・

P1000225.jpg




8:59 インゼルの南稜側の斜面を登っていきますが、
斜度はざっと45~50度くらいあります。
いや~、ここは急ですな~
もしも足を滑らすと、さっきの奈落が待ってるので1歩1歩確実に上ります。

P1000227.jpg
                      (姫はこんな急な所で、よく振り返って写真が撮れたよね ^^;)




9:19 インゼルの上から "松濤のコル" までも、急斜面が続きます。

IMGP8761.jpg




あと少し・・・

IMGP8762.jpg
                      (姫にかなり引き離されてしまいました^^;)




9:34 松濤のコルに上り詰めました。
稜線に出ると急に風が強くなります。
先に着いた姫は、誰かが掘った雪穴に入って風を避けてました。


IMGP8764.jpg
                       (ちょっと見は風呂に入ってる風・・ 笑)




コルから北穂北峰までは、距離は短いものの雪と岩のミックス。

IMGP8765.jpg




9:38 ついに北穂高岳山頂(3,106m)に登頂です。
涸沢ヒュッテから2時間半、標高差800mの急登でした。
無雪期には何度か踏んだピークですが、雪がある時は初めて。
北穂の標柱は、完全に雪に埋もれています。

P1000231.jpg
                                          (槍の穂先をバックに)





快晴の山頂からは360度の大展望。
常念山脈、槍ヶ岳、裏銀座の峰々、笠ヶ岳~抜戸~弓折岳・・・
そして、前穂~吊尾根~奥穂~ジャンダルム・・・
最高の大パノラマです♪

P1000232.jpg




小屋でも一緒だった二人組に、写真を撮って頂きました。
今までこんな快晴の時に、ここに立った事はありません。
素晴らしい景色・・・しばし、この感動を味わいます。

IMG_0959.jpg
                                          (笠ヶ岳をバックに)



 (一気に下山 へ続く)


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2010 残雪の北穂高岳 Vol.1

2012年05月27日 06:39

2012年のGWシリーズが終わったところですが、
ここで2010年のGWの記事を引っ越します。
この記事はとっくに引っ越し済と思っていたのですが、
まだ向こうに残ってました。(^^;

さて2年前のGWも今年と同じような所に行っていて、
前半戦は八方尾根で唐松岳(2010 残雪の唐松岳
後半戦は日帰り燕岳(2010 GWの燕岳)の後、中房温泉に宿泊。
その翌日に上高地へ入り涸沢を目指していました。




2010.5.7(金)~5.8(土)

1日目 11:15上高地~11:58明神~12:47徳沢~13:39横尾14:13~16:48涸沢
2日目 7:05涸沢~9:38北穂高岳10:19~11:35涸沢~13:57横尾14:24~17:17上高地






2010.5.7(金)  「吊尾根の向こう側へ」

8:40 中房温泉をチェックアウトして、 さわんどへ急ぎます。
日本アルプスサラダ街道は、りんごの白い花が満開。
でも空には鉛色の雲が広がり、山には分厚い雲がかかっています。
あの雲の中は明らかに雨だよな~

IMGP8711.jpg




波田までは快調に走り、「10時前には、さわんど着」 と思ったんですが・・・ 
新島々の先でバスの後に付いたが運の尽き。
その後はバスと一緒にノ~ンビリ山道を走ることに。 ( ̄ー ̄;


10:22 ようやく、さわんどに到着。
ヤバい! もうこんな時間だ~!
ちょっと前から降り始めた雨は本降りになってきたし。
とりあえず下山後にお世話になる宿に車を預け、バス乗り場へ急ぎました。


IMGP8712.jpg

10:45 上高地行きバスに乗り込みます。
乗客はこの時点で4名。
途中で2名乗車して計6名。
時間も遅いし、
こんな天気ですからねぇ。(^^;



バスの中から "涸沢ヒュッテ" に電話をします。
本日宿泊する旨と、到着が5時頃になる旨を伝えます。
「涸沢も雨が降ってますから、気を付けてお越し下さい」 とのこと。
釜トンネルを抜けて上高地に入ります。

IMGP8713.jpg




11:10 上高地バスターミナル着。
既にこんな時間ですが、今日の予定は 横尾経由で涸沢まで。 

11:15 登山計画書を出したら、速攻で出発しました。

IMGP8715.jpg




ところが歩き始めてすぐに、TONOは左ふくらはぎが痛い状態。
まだ河童橋にも着いてないんですけど・・・ (・"・;
ストックを2本ついて、脚を引きずりながら歩きます。



11:19 河童橋を通過。
雨ですが傘をさした観光客がけっこうおりますな~

IMGP8716.jpg
                                       (吊尾根は完全に雲の中です)




11:58 明神を通過。
TONOは左足で蹴ることは出来ないので、
ストックの推進力を使って、何とか姫に付いて行きます。

IMGP8718.jpg




12:47 徳沢を通過。
雨はいっそう激しさを増しています。
カメラのレンズにも水滴が付いてまともに撮れません。
時折見かけた観光客も、徳沢を過ぎると皆無になりました。

IMGP8720.jpg




13:39 横尾に着。
人っ子一人いない横尾を見たのは初めてかも。
ここまでノンストップで来ました。
本当は2時間+αで来たかったけど、ちょっと無理だったか・・・
でもふくらはぎが痛い割には頑張りました。

IMGP8722.jpg




13:48 横尾ラーメンとオニギリでお昼にしました。

IMGP8724.jpg



 「殿様~誰もいないよ~」
 「こんな雨の中、この時間から涸沢まで行こうって人はいないでしょ」
 「そうだよね・・・」
 「・・・横尾山荘って、風呂もあるんだよなぁ~」
 「殿様の脚は大丈夫? このまま横尾に泊まっても良いけど・・・」
 「う~ん・・・でも明日はおそらく快晴だから、なんとか涸沢まで行きたいよね」
 「横尾からだと北穂の山頂まで行けないの?」
 「いや、行けるけど・・夕方までに上高地に下りるとなると・・・ちょっと厳しいよねぇ」
 「そうかぁ・・・」
 「涸沢まで行って景色を見て帰ってくるだけなら、横尾からでも余裕だけど・・・」
 「姫はどっちでも良いよ」


ふくらはぎは痛いし、手袋は搾ると水が滴り落ちるくらい濡れてるし、
ザックカバーを通してザックの中まで濡れ始めているし・・・
「このまま横尾に泊まっちゃえば?」 ・・・頭の中で悪魔が囁きます。

TONOが悩んでいると、登山者が二人到着したのが見えました。
若いカップルのようです。
もしかして涸沢まで行くのかな~と思いきや、このまま横尾山荘に宿泊の様子。
・・・だよねぇ。
・・・う~む・・
・・・
・・・いかん、いかん。

悪魔の誘惑を、鉄の意志で断ち切ります。(笑)




14:13 横尾大橋を渡り、いばらの道へ足を踏み出しました。
雨はいっそう激しさを増して、風も出てきました。
10分もしないうちに、後悔の念が。
やっぱり、横尾に泊まれば良かったなぁ・・・(^^;

IMGP8725.jpg




15:20 もう "本谷橋" の辺りですが、雪に埋もれてるのか全くわからず。

IMGP8729_20100525223631.jpg





ゲッ! これ落ちたら命はないかも・・・
雪が割れて、その下を雪解け水がゴ~ッと音を立てて流れています。
怖~っ!! 慎重に通過します。

IMGP8730.jpg




16:06 凄い風と雨で、前を向けません。
しかし動いていないと、急激に体温が奪われます。
手足の指先は氷のように冷たくて、ジンジン痛みます。
ヘッドライトは持ってるけど、何とか暗くなる前に着かねば・・・
もうふくらはぎは麻痺したようになり、痛みは感じません。
風でバランスを崩さないように、1歩1歩確実に上ります。

IMGP8731.jpg
                  (大量のデブリの上にいるのは、気持ち悪いですね)




16:33 急激に天気が回復してきました。
雨は止み、風もほとんどない。
そして・・・見えた!!
一気にガスが取れて、穂高の稜線が姿を現しました。 (* ̄∇ ̄*)

IMGP8732.jpg




16:48 ついに "涸沢ヒュッテ" に到着です。
結局、アイゼンは付けずにここまで上がってきました。
もうヘロヘロです。 (*_*)
この日涸沢に到着した最後の二人でした。

IMGP8734.jpg




受付をして、部屋に行く前に乾燥室に濡れたものを干しますが、
いまいち乾燥室が暖かくなくて乾きが悪そう。
ザックも背中側から雨が浸透して、びしょ濡れ。
濡れてないものを探すのが困難なほど、ほとんどのものが濡れてます。
インナーシーツやダウンもかなり濡れてしまいました。
しまった~! 防水のスタッフバックに入れとけば良かった~ 
後悔後に立たず。 ダウンは着干しにしました。




小屋は宿泊客が20人ほどでガラガラです。
3人部屋を2人で使わせて頂きました。

IMGP8735.jpg




17:22 部屋に入ってすぐ夕食のアナウンスがありました。
山小屋とは思えないような豪華な食事です。
しかも、美味しい~♪

ごはん、味噌汁は言うに及ばず、シチューもお替り自由です。
ある意味、前日の中房温泉より良い食事かも!? (笑)
超満腹状態で、ごちそうさま。

IMGP8736-1.jpg




夕食の後は、しばしこのストーブの前で過ごしました。

IMGP8738.jpg





18:54 外に出てみると、スッキリと晴れ渡っています。
登ってきた時の、あの荒天がまるで嘘のよう・・・
明日登る北穂も、クッキリとその姿を見せています。

IMGP8739.jpg




そして吊り尾根・・・
この年の2月、上高地から真っ白い穂高を見ました。
そして今、自分はその時見た穂高の反対側に立っている・・・

「GWは吊り尾根の向こう側だ~!」 (2010冬の上高地

あの日あの時誓った言葉は、こうして実現されたのでした。(^^v
明日は良い日になりそうです。。。

IMGP8741.jpg


 (快晴の北穂山頂 へ続く)


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2012 GWの北穂高岳 Vol.4

2012年05月25日 07:20

2012.5.3(憲法記念日)~5.6(日)  3~4日目 「下山」

5.3(木) 自宅~沢渡~上高地(西糸屋山荘泊)
5.4(金) 上高地7:48~10:12横尾10:33~11:37本谷橋11:48~13:28涸沢(幕営)
5.5(土) 涸沢7:20~9:30北穂高岳10:05~11:45涸沢(撤収)12:56~
      14:34横尾14:55~17:40上高地(西糸屋山荘泊)
5.6(日) 上高地~沢渡~自宅






2012.5.5 (こどもの日)

涸沢のテン場を出発して、北穂沢から北穂高岳に登頂した二人。
北穂小屋のテラスでしばし休憩しました。
晴れていれば絶景を望めるテラスですが、この日は生憎の天気。
体が冷え切る前に下り始めます。



IMG_3730.jpg

さて北穂沢の急斜面は上りより下りが要注意。
今回は新たな積雪で特に足元が不安定なので、
インゼルの辺りまでは、後ろ向きでの下降が無難。
ところが姫はこの後ろ向きで下るというのが苦手。

・・・で、今回はロープで姫を確保して下りる事に。
スリングで作った簡易ハーネスにロープを結び、
スタンディングアックスビレイで確保する作戦です。



北穂沢を下りるにはちと大げさではありますが、
来シーズン以降、どこかの雪山で必要となるシーンもあるかも知れないので、
練習を兼ねて今回使ってみることにしました。



ただ実際に斜面に向かうと、そんな事しなくても問題ないし・・・みたいな。(笑)
それに上ってくる人もいるし、下りてる人もいるので、ロープがけっこう邪魔くさい。
スタンディングアックスビレイをしたのは最初だけ。
あとは面倒くさくなって、バケツを掘ってロープを手で持つだけになっちゃいました。
でもロープに繋がれてるのは安心感があるようで、姫はスムースに下ってました。
とりあえず来シーズンは、どこか人が少ない所でちゃんと練習するという事で。(^^;

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                                 (姫が下っております)



↑上からだとそう見えないですが、↓下から撮ると急な感じが出てますね。
下ってる人は皆さんスパイダーマン状態。(笑)
湿った軟らかい雪なので、ピッケルのシャフトを深く刺して支点にして下ります。

P1020686-2.jpg
                                    (TONO下降中)




ガスの中を抜けると、真下に涸沢ヒュッテとテント村が見えてきました。
こうして見るとこの辺りもけっこう急ですよねぇ。

IMG_3733.jpg




途中からは斜度が緩んで、あとは尻セードで楽チン。
11:43 無事にテン場に戻ってきました。
テントの数は朝より大分減ってます。

IMG_3734.jpg




テントを撤収してパッキングしていると、雲が切れて青空が覗きました。
北穂の山頂も見えています。
ちょうどこの時山頂にいた人はラッキーでしたね。

P1020689.jpg




涸沢槍~涸沢岳も姿を現しました。
皆さんしばし動きを止めて、その稜線を見つめます。。。
ただ奥穂の上空は相変わらず分厚い雲に覆われていました。

IMG_3735.jpg





ザックを背負ってヒュッテに向かいます。
途中で幕営許可証を返却して、テラスでお昼にしました。
このテラスで穂高の稜線を見ながら、生ビールとか飲みたかったなぁ・・・
でも天気は不安定だし、まだ下山が待ってますからまたの機会に。

IMG_3739.jpg IMG_3740.jpg
1|2  1:この日はこどもの日・・涸沢の空にも鯉のぼりが泳ぎます
1|2  2:姫はラーメン、TONOはカレーを注文





12:56 涸沢から下山開始。
雪も軟らかいのでアイゼンは無しで下りました。
振り返ると奥穂~吊尾根はモノトーンな世界。
春と言うよりはまだまだ冬の光景です。
陽が射してる所はポカポカ陽気で暑い位なんですけどね。

P1020690.jpg
                               (スパッツを付け直すTONOです)





姫は先行する登山者を抜き去りながら飛ぶように下っていきます。
TONO的には徳沢くらいまで下って、テント張るかなぁ・・・と思っていたのですが、
姫は一気に上高地に下ることしか眼中になかったようで。(^^;

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1|2  1:涸沢ヒュッテを出発  2:先行する登山者を抜き去る姫
3|4  3:正面には横尾尾根  4:本谷橋付近は休憩スポット






二人はノンストップでドンドン下ります。
横尾の手前の樹林帯でパラパラ雨が降ってきました。
最初はカッパを着るほどではなかったのですが、
横尾大橋を渡る直前くらいから大粒の雨に。
急いで橋を渡り横尾山荘の軒下に逃げ込みました。

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1|2  1:雪面のトラバース  2:樹林帯に入りました
3|4  3:下の方は所々水溜り&ドロドロ  4:横尾大橋を渡ります




14:34 山荘の軒下でしばし様子を見ていましたが、
そのうち雷鳴が轟きザ~ッときました。
横尾に着いてて良かった~
この時間に稜線にいた人は、生きた心地がしなかったでしょうね。

この時までTONOは徳沢でテントを張る気でいたのですが、
この雷と雨ですっかりモチベーションはダウン 
姫の案通り、この日もまた西糸屋山荘に宿泊する事に同意しちゃいました。
横尾から公衆電話で宿に電話を入れ部屋を確保。
あとはダラダラと上高地へ向かいました。

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1|2  1:カッパを着てザックカバーを付けて横尾を出ます  2:徳沢の辺りは弱い雨
3|4  3:ニリンソウはまだ咲いていませんでした  4:明神で休憩




それにしても・・・下山するときの横尾から上高地って長過ぎ!
「もう二度と通りたくない」 っていつも思うんですが、
二人の様な一般人がこの時期の北穂や奥穂に登るには、
涸沢からアプローチするしか方法はないしねぇ。
で、涸沢に行くには横尾周りのこの道を通らざるを得ないわけで・・・( ̄ー ̄;



さて河童橋にほど近い小梨平で衝撃的な光景を見ました!
何と、焚き火してるじゃありませんか! しかも直火です!!
小梨平って焚き火OKなキャンプ場だったんだ・・・ ( ̄▽ ̄;

調べてみると、確かに焚き火(直火)OKで、売店、風呂、食堂あり、
トイレも奇麗、ゴミ捨ても可と、至れり尽くせりのキャンプ場のようです。
しかもロケーション的には上高地の河童橋まで徒歩5分の一等地。
サラサラと流れる梓川越しには穂高の稜線を望みます。(晴れてれば・・・ですけどね ^^;)
これで700円/人というのですから格安でしょう。
いつかチャンスがあればここでキャンプしてみたいところです♪

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P1020698-2.jpg17:40 河童橋を渡ります。
もうフラフラです・・・
もしもし~、体傾いてますよ~(笑)

この夜は再び西糸屋山荘です。
夕食後は布団に倒れ込む様に爆睡。
そんな事は珍しいのですが、
TONOはよほど疲れていたようです。(^^;





2012.5.6(日)

起きると朝からしっかり雨。 ちょっと肌寒いです。
朝食後に布団を上げて、部屋の中にテントを張って乾しました。
けっこう濡れてましたが、暖房を入れて20分もすると完全に乾いていました。
これで家に帰ってから乾かす必要がなくなりました。(^^v

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                               (姫はお肌の手入れ中)



9:00 チェックアウトして、バスターミナルに向かいます。
この日も穂高の稜線は分厚い雲に覆われていました。
これじゃあ、涸沢でも本降りでしょう・・・
前日の内に撤収して下りてきて正解でした。

IMG_3785.jpg



こうして2012年のGWは終わりました。
今年のGWの後半は天気に恵まれず、
風雨の中でテントを設営したり、暴風の一夜を過ごす事になりましたが、
とりあえず無事に帰ってきたので、これはこれでイイ経験をしたと思います。
でもしばらく雪山には行かなくて良いかな・・・って感じです。(^^;


 (終わり)


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2012 GWの北穂高岳 Vol.3

2012年05月23日 07:08

2012.5.3(憲法記念日)~5.6(日)   3日目 「北穂沢から北穂高岳」

5.3(木) 自宅~沢渡~上高地(西糸屋山荘泊)
5.4(金) 上高地7:48~10:12横尾10:33~11:37本谷橋11:48~13:28涸沢(幕営)
5.5(土) 涸沢7:20~9:30北穂高岳10:05~11:45涸沢(撤収)12:56~
     14:34横尾14:55~17:40上高地(西糸屋山荘泊)
5.6(日) 上高地~沢渡~自宅





2012.5.5 (こどもの日)

GWの後半、涸沢でテントを張った二人。
吹雪の中、何とか無事に一夜を明かしました。

4:35 テントから外の様子を窺うと、上空はどんよりした曇り空。
まだ風は強いものの、夜の様な激しさはなくなっています。
雪は止み、テントの風上側には滑り落ちた雪が溜まっていました。
穂高の稜線に目を移すと、雲にスッポリ覆われ寒々しい。
すでに撤収を決め、テントを畳む人も見られます。

IMG_3697_20120522132352.jpg IMG_3699_20120522132401.jpg
IMG_3701_20120522132407.jpg

  1|2  1:あずき沢~白出のコル方面  2:北穂沢方面
  3|4  3:早々と撤収する人も







テントの中でパンとカップスープの朝食を摂りながら、
この日の行動について話し合います。
当初は奥穂を目指すつもりでしたが、このコンディションでは危険。
北穂に登るかそれともこのまま撤収するか・・・
翌日も天気は悪そうなので、いずれにしてもこの日は涸沢を下りるつもり。
姫的にはこのまま下山してもイイ様子でしたが、TONOはどっちつかず・・・
テントでシェラフを畳んだり、不要な物を整理したりしながら様子を見ることに。




7:04 雲の間から青空が覗き、陽射しがこぼれてきました。
いつの間にか、北穂沢にはアリの様な登山者の列が出来ています。
先頭集団はすでにインゼルの辺りまで達しているようです。

IMG_3704_20120507190734.jpg




一方、白出のコルを目指す人はずっと少ない。
コルは見えていますが、そこから上の稜線は厚い雲の中。
皆さん奥穂まで行ったんでしょうか・・・

IMG_3706.jpg




北穂の場合、松涛のコルから山頂まで稜線を歩くのはほんの50mですが、
奥穂となると白出のコルから往復1時間半ほどの稜線歩きになりますし、
途中には奈落の底に向かう急斜面もありますから、
条件が良くないと二人にはちょっと行けません。
もし途中で天候が急変すれば、進退窮まる状況になる可能性もありますし・・・

IMG_3707_20120522165110.jpg




結局この日二人は北穂にアタックすることに。
必要最低限の物をザックに入れて、アイゼンを着けて準備します。
この辺りで5~10cmほど新たな積雪がありました。
こうして見ると谷側の雪壁が高!・・・昨夜の風との格闘の証ですね~(^^;

IMG_3710.jpg




7:20 ピッケルとストックを持って出発しました。

IMG_3711.jpg




涸沢小屋の辺りで振り返ると、涸沢に上ってくる人、下山する人、
白出のコルに向かう人、北穂沢に向かってくる人・・・様々な人の動きがあります。

IMG_3712.jpg




北穂沢にも新たに10~15cmの積雪が見られましたが、
既に大勢の人が踏んでいるのでバケツ状態になっています。
その跡を踏んでいくと楽は楽なんですが、かなりペースが遅いので、
所々で横から追い越しながら登りました。

IMG_3715_20120522183212.jpg




2年前と比べると今回は南稜寄りにルートが付いていました。
この辺りはかなりの急斜面を上がって行きます。

IMG_3719.jpg
                                    



この急斜面を越えると一旦斜度が緩みますが、
インゼルの辺りからはひたすら急斜面が続きます。

IMG_3720.jpg
                  (ガスの中から右手にM字状のインゼルが見えてきました)




雪面に刺したピッケルを支点に、インゼル横の急斜面を行きます。
古い雪の上に新たに積もった雪のために足元が崩れやすいので、
短くしたストックでバランスを取りながら、一歩ずつ慎重に登ります。

P1020677-2.jpg
                      




高度が上がると完全にガスの中に突入しました。
近くの登山者はまだ確認できますが、離れると何も見えません。

IMG_3722.jpg




9:25 急斜面を上り詰めると、松涛のコル。
飛騨側からの風が急に強くなり、体感温度はグッと下がります。
ここから山頂はあとわずか。一気に行きます。

IMG_3724.jpg




稜線を30mほど行くと山頂直下の岩場。
岩は凍り付き、真冬の様相を呈していました。
譲り合いながら慎重に通過します。

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9:30 北穂高岳(3,106m)の頂。
涸沢から2時間10分のハイペースで来ました。
景色は何も見えませんが、とりあえず登ったという達成感。
風が強いので写真だけ撮って、サッサと小屋へ向かいました。

IMG_3727.jpg




雪の回廊を通り20秒で小屋前のテラスです。
小屋の中でコーヒーでも飲もうかと思ったのですが、
靴を脱がないといけないので、外のテラスで休憩することに。
テラスは風が遮られており、あまり寒さは感じません。
ベンチに腰掛けて、パンを食べながら一休み。
キレット越しに槍の穂先が見える場所ですが、当然この日は真っ白です。

IMG_3728.jpg IMG_3729.jpg
 1|2  1:小屋へ続く雪壁の道   2:北穂高小屋


 (続く)


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