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2012 阿弥陀南稜から立場川源頭を周回 Vol.2

2012年08月31日 06:40

2012.8.25(土)~26(日)

1日目 船山十字路7:32~南稜取り付き8:02~立場岳9:31~青ナギ9:47~
     10:19無名峰10:30~11:05樋~11:37阿弥陀岳12:09~中岳12:41~
     キレット分岐13:24~キレット小屋14:26
2日目 キレット小屋5:57~ツルネ6:32~7:32権現小屋7:45~ギボシ7:50~
     8:37青年小屋8:44~乙女の水8:49~西岳9:40~広河原分岐10:48~
     広河原11:13~船山十字路11:35





2012.8.25(土)

IMGP1740.jpg
船山十字路から阿弥陀南稜を目指した二人。
尾根に上がり、立場岳、青ナギを越えて
無名峰までやってきました。
これから歩くルートを見ながら10分ほど休憩。

10:30 無名峰からハイマツ、シャクナゲの中を
ちょっと藪漕ぎ状態で下ります。


10:35 登り返すとP1(2,564m)の頂点。
緑でその荒々しさが若干カムフラージュされていますが、
阿弥陀奥壁、P3の岩峰は迫力あります。

IMGP1742-3.jpg
                          (左奥が阿弥陀山頂、中央がP3)



振り返ると左のこんもりした部分が通って来た立場岳。
右に伸びる長い尾根は "御小屋尾根"。
二つの尾根の交わる辺りが船山十字路か。

IMGP1743.jpg
                           (P1から船山十字路方向を俯瞰)



さてP1からコルへ下り、岩峰の左を回りこみながら登ります。
P1を下ったコルでは抜いていった三人組が休憩中でした。

IMGP1746.jpg IMGP1748.jpg
 1|2  1:P1からコルへ向かう  2:岩峰を回り込む




再び稜線に出ると、前方にはP3が大きく聳えています。
まずはP2に登り、その基部を左に巻いて行きます。

IMGP1750.jpg 
IMGP1752-2.jpg IMGP1753-2.jpg
 11  1:稜線からP2、P3を望む
 2|3  2:P2に向かい登る  3:P2の基部で巻く






P2を過ぎると前方にはいよいよP3が大きく立ち塞がります。

IMGP1756.jpg





P3の基部で緑のデルタ地帯を左にトラバースします。

IMGP1757.jpg



IMGP1760-2.jpg

デルタ地帯を渡った後は、
岩峰の角を回りさらに左へトラバース。

11:05 そしていよいよ "樋" と呼ばれる
ルンゼ状の核心部の通過です。
姫が立っているポイントの
岩壁の裏側が樋になります。



樋の取り付き部分には細いワイヤーが張ってあります。
このワイヤーは見た目よりはちゃんと固定してあるようですが、
全面的に信用する気にはなれず、補助的に使ってまずは左下へ。
次は急な岩場を左上へ移動するのですが、ここが一番の核心部。
距離は1.5m程と短いのですが、スタンス・ホールド共に乏しく緊張を強いられます。

DSCF3377.jpg DSCF3378-2.jpg
DSCF3380.jpg DSCF3381.jpg
  1|2  1:左下へ  2:岩場を左へ移動
  3|4  3:岩を掴んで左上へ  4:無事に安全地帯へ




ビビリながらも何とか左上に移動し安全地帯でホッと一息。
ここで後から来た三人組のリーダーの男性に声を掛けられました。

 「もしかしてブログとかやってます?」
 「ええ・・・」
 「ブログのタイトルは?」
 「山・・・」
 「ときどき温泉ですよね」
 「あっ、そうです」
 「じゃあTONOさんと、姫様ですよね」
 「ええ、そうです」
 「いやぁ、いつもニアミスでようやく会えましたよ~」
 「あっ、そうなんですか」
 「肋骨はいいんですか? 最初見た時もしかしたらって思ったんですが、
  骨折してるのにこんな所にいるはずはないよなぁ・・って思ってたんですよ」 
 (そうだった、自分は肋骨を骨折してるんだった・・・^^;)
 「ええ、まだ手を伸ばすと鈍痛はあるんですけど・・」

・・・とまあこんな感じで核心部で声を掛けられたので、
この後、あまり怖さを感じる事なく、和やかにここを登り切ってしまいました。(笑)

DSCF3382.jpg DSCF3383.jpg
1|2  1:草付きの岩溝を上がります  2:岩棚部分で手を振るTONO




さて、この"樋" は取り付いてしまえばスタンスもホールドも取れるし、
今回は岩も乾いているのでフリクションも良く効きました。

IMGP1761.jpg IMGP1763.jpg
IMGP1764.jpg
  1|2  1:フリクションは良く効きます
  3|4  2:樋に入ってしまえばそう難しくはない
  5|6  3:S字状にカーブしながら登って行きます






とは言っても、振り返ると高度感は凄いです。
もし足を滑らせたら下まで止まらないでしょう。
また落石があった場合は、ちょうど登って行く溝の部分を落ちていくと思われ、
ヘルメットくらいは着けた方が良いのかも知れません。

IMGP1766.jpg




最後は斜度が緩み草で覆われた斜面を登ります。
11:19 稜線に出ました。 吹く風が気持ちイイ~
ここまで来れば山頂まではあと少しです。

IMGP1767.jpg




P4の基部に来ました。ここも左から巻いて行きます。

IMGP1769.jpg




基部をトラバースした後に踏み跡を追って上へ上へ。
振り返れば眼下には歩いてきた道。。。

IMGP1770.jpg DSCF3390.jpg
IMGP1772.jpg DSCF3392.jpg




山頂直下は一旦右下へトラバースしてから急な岩場を登ります。

IMGP1774-2.jpg.IMGP1773.jpg
.IMGP1775.jpg
  2 | 1  1:右下へトラバース  2:山頂へ向かい岩場を登る
  2 | 3  3:山頂まであとちょっと





11:37 阿弥陀岳の山頂に飛び出しました。
山頂では大勢の登山者が思い思いに寛いでいます。
そしてどこで羽化したものか・・アキアカネの群れが飛び交っていました。

IMGP1776.jpg


 (続く)


  
   今週水曜日、姫が一人で前穂に登ってきました。
   さわやか信州号で早朝の上高地に入り、岳沢から重太郎新道を日帰りピストン。
   この八ヶ岳山行から帰りTONOは筋肉痛だと言うのに ・・・ 元気な人です。^^;





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2012 阿弥陀南稜から立場川源頭を周回 Vol.1

2012年08月29日 12:18

2012.8.25(土)~26(日)

肋骨を折って3週間。
痛みも癒えてちょっとハードな山行もこなせそう♪
・・・で、元をただせば今回の骨折の原因ともなった(肋骨骨折
阿弥陀南稜をやることにした。


1日目 船山十字路7:32~南稜取り付き8:02~立場岳9:31~青ナギ9:47~
     無名峰10:19
~樋11:05~11:37阿弥陀岳12:09~中岳12:41~
     キレット分岐13:24~キレット小屋14:26
2日目 キレット小屋5:57~ツルネ6:32~7:32権現小屋7:45~ギボシ7:50~
     8:37青年小屋8:44~乙女の水8:49~西岳9:40~広河原分岐10:48~
     広河原11:13~船山十字路11:35






2012.8.25(土)

IMGP1659.jpg
4:30 自宅を出発。
途中で夜が明けました。
朝焼けに染まる東の空に
この日の快晴を予感。



IMGP1662.jpg
  6:46 中央道からは
  青い空に八ヶ岳がクッキリ。
  小淵沢ICを下りて、
  まずは八ヶ岳美術館に向かいます。



IMGP1664.jpg
7:06 八ヶ岳美術館のトイレに立ち寄り。
この先は赤岳までトイレがないので、
奇麗なトイレで用を足せる
ラストチャンスです。(笑)




さて船山十字路に向かいます。
別荘販売中の幟がある所を右折、
しばらく行くとダート道となりその後再び舗装路に変わります。
所々に擦れ違うスペースはあるものの、
車が一台ようやく通れる程の狭い道を行くと船山十字路です。
突き当りにはゲートがあって、手前に全部で10台程の駐車スペース。
何とか空いているスペースに駐車できました。

IMGP1666.jpg IMGP1667.jpg
IMGP1668.jpg IMGP1669.jpg
  1|2  1:右折するポイント  2:しばし舗装路
  3|4  3:ダートと言っても普通車で十分通行可能  4:狭い舗装路へ





登る準備を済ませたらゲート方面へ向かいます。
7:32 イザ、南陵へ

IMGP1670.jpg
                       (船山十字路からゲートに向かう)



ほどなく御小屋尾根ルートへの道を左に分け直進。
ゲートから25分ほどで広河原橋を渡ります。
やがて右手に沢へ向かう道が分かれますが、
最初の道はそのまま見送り、2本目の道に入ります。
ここに阿弥陀南稜の表示とテープマークがありました。

IMGP1674.jpg IMGP1679.jpg
IMGP1680.jpg IMGP1681.jpg
  1|2  1:阿弥陀岳の指導標  2:広河原橋を渡る
  3|4  3:最初の分岐を見送る  4:次の分岐を右に入る





3年前に来た時は水の流れがあった沢ですが、今回は全く水はなし。
・・・と言うか、沢自体が土砂で埋まってしまっている様で、
しばらく水は流れていない感じでした。

IMGP1683.jpg
                         (3年前と様変わりしていました)




この枯れ沢を渡ると対岸に判読不能な指導標があり、
その積りで見れば阿弥陀岳と読めなくもない。
8:02 ここから尾根に向かって急登します。

IMGP1686.jpg




IMGP1688.jpg
8:10 尾根に上がりました。
ここで反対側から上がってくる
旭小屋からのルートと合流します。
この先しばらくは平らな所はないし、
ここで最初の休憩にしました。




8:19 先へ進みます。
ここからやや踏み跡は不鮮明になりますが、
要所要所に赤テープがあるのでそれを追って行きます。

IMGP1690.jpg IMGP1691.jpg
IMGP1692.jpg IMGP1693.jpg




やがてキノコ山に入ると踏み跡は明瞭。 普通の登山道です。
シラビソの林の中を一本調子に登って行きます。
地図を見ると等高線は詰まっていてけっこう急な斜面。
いつもの様に姫との距離は次第に開いていきます。
ある程度離れると姫が待っていて、追いつくとまた歩き始める・・・
しかも後からは三人パーティがひたひたと追い上げてきます。
TONOには休む暇はありません。

IMGP1699.jpg
                              (シラビソの林を行く)



ようやく傾斜が緩むと、そろそろ最初のピークです。
9:31 樹林に囲まれた立場岳(2,370m)に着きました。
この表示がなければ、それとは気付かない様な山頂です。
ここでザックを降ろして小休止にしました。

IMGP1701.jpg
                             (静かな立場岳のピーク)



立場岳からなだらかに尾根を辿ると、開けた場所に出ました。
ここからは前方に阿弥陀岳が見え、右手には権現岳と編笠山。
その稜線越しに北岳、甲斐駒の姿も覘いていました。(下の写真には写っていません)

IMGP1705.jpg
                        (中央に権現岳の稜線、右に編笠山)



そこからちょっと下ると特徴的な地形の青ナギが見えてきます。
その手前に前回もあった焚き火の跡。
ここは良い幕営ポイントになっているようです。

IMGP1709.jpg
                             (青ナギ手前の平坦地)



9:47 青ナギは明るく開放的な場所で、休憩するには最高です。
前方にはこれから向かう阿弥陀岳の勇ましい姿。
山頂、P4・P3の岩峰を確認できます。

IMGP1720.jpg
                             (青ナギから阿弥陀岳を望む)




ここまでトンと花には縁のない道が続きましたが、
青ナギ周囲にはウメバチソウ、イブキジャコウソウ、
コバノコゴメグサなどが咲いていました。

IMGP1711.jpg IMGP1713.jpg
IMGP1716.jpg IMGP1723.jpg
IMGP1725.jpg IMGP1726.jpg
  1|2  1:ウメバチソウ(ピンボケですが ^^;)  2:イブキジャコウソウ
  3|4  3:コバノコゴメグサ  4:ヘビイチゴの実?(ちと違うか)
  5|6  5:トリカブト  6:カニコウモリ(ここでも地味に咲いてます)





しばし花を観察した後、青ナギを渡ります。
この特徴的な地形は権現岳方面から見てもすぐそれとわかります。

DSCF3368.jpg
                      (稜線の背後に北岳、甲斐駒が見えています)




青ナギを過ぎると再び樹林帯に突入です。
直ぐに斜度が増してかなりの急斜面。
草付きで足元が見えにくいので、踏み外さないように注意して登ります。

IMGP1728-2.jpg




IMGP1733.jpg
ここを登り切ると突然視界が開けます。
10:19 無名峰に飛び出しました。
2,540mの狭いピークですが、
ここでパンを食べて休憩です。

姫の後ろの標柱は判読不能。(^^;





ここまで来ると阿弥陀岳~中岳~赤岳がハッキリ見えてきました。
これから阿弥陀南稜の岩稜帯に入ります。
休憩しながらこれから歩くルートを確認しました。

IMGP1739.jpg
                            (阿弥陀岳~中岳~赤岳)



すぐそこに見えるピークはP1。
二人が無名峰で休憩中に抜いていった三人組が通過中です。

IMGP1738.jpg
                      (写真中央がP1、左後方が中岳、右は赤岳)



阿弥陀に寄ってみると、山頂、P4、P3が大迫力。
核心部の "樋" の部分は(→)で示した辺り。
P3基部の草付きのデルタ地帯をトラバースして取り付くのですが、
岩峰の陰になりここからその全貌は窺い知れません。
ただルンゼ状の急斜面であることは予想できます。

IMGP1734.jpg




そしてこの日の最終目的地は、東側の対面に見える尾根中央部分、
赤岳から岩場を急降下したコルに建つキレット小屋ですが、
稜線の陰になり小屋は見えていません。
ここ無名峰から直線距離なら500m+αしかないものの、
これからがいよいよ本番、まだまだ先は長いです。

IMGP1735.jpg
           (無名峰からキレットを望む・・・左奥のギザギザの稜線は天狗尾根)

 (続く)


  
   今日も暑いですね~
   いつになったら涼しくなるんでしょう。





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速報! 2012 阿弥陀南稜から立場川源頭を周回

2012年08月27日 21:11

2012.8.25(土)~26(日)

夏休み最後の週末は良い天気でしたね。
お盆休みが雨だっただけに、ここは山に行っとかないと。
二人は南八のプチ・テクニカル&プチ・ハードな山行を楽しんできました。





1日目は船山十字路から入り、一登りして尾根に上がります。
キノコ山の樹林帯を登り、立場岳、青なぎ、無名峰と稜線を進むと、
快晴の空に阿弥陀岳の勇壮な姿が飛び込んできます。

IMGP1742-3.jpg
                        (南稜P1から阿弥陀岳を望む)



南稜ルートの核心部は "樋" と呼ばれる草付きのルンゼ状の斜面。
ここを一気に登り切り、岩稜帯の踏跡を辿ると、阿弥陀岳の山頂に飛び出しました。

IMGP1766.jpg
                         ("樋" を上り稜線を目指す)



トンボが飛び交う山頂で、無事に南稜を登った達成感を味わいます。
ここから急斜面を下り、中岳を越えて、赤岳を目指します。

IMGP1785.jpg
                             (阿弥陀岳から下る)



遠目にも赤岳のピークは大混雑していたので、分岐でキレット方面へ。
梯子、鎖が設置された岩場を過ぎ、滑り易いガレた斜面を急下降。
この日はキレット小屋に宿泊。
久々の小屋泊り・・・静かな良い小屋でした。

IMGP1829.jpg
                     (鎖、梯子の設置されたキレットを下る)




2日目、朝焼けの空に、富士山、奥秩父の山稜。
朝日を背に受け権現岳を目指します。
高度が上がると、右手には槍穂・・・あっちのキレットもはっきり確認できます。
そして雲に浮かぶ乗鞍、御岳、中央アルプス、富士山。。。

IMGP1878.jpg
                        (富士を見ながら稜線を進む)



長い梯子を上り権現岳の稜線に出ると、素晴らしい大展望。
昨日歩いた南稜ルートもよくわかります。
そして左に阿弥陀岳、右に赤岳、その間に中岳、
背後には横岳、硫黄岳・・・まさに南八の揃い踏み。

IMGP1906.jpg
                            (勇壮な南八の主役達)



ギボシを過ぎて、正面に編笠山を見て青年小屋に下ります。
青年小屋からは西岳を越えて千枚岩の分岐から広河原へ。
林道を歩いて船山十字路に戻りました。

IMGP1914.jpg
               (編笠山の直下に青年小屋、左に南ア、右奥に中央ア)



船山十字路を基点とした周回コース。
阿弥陀~赤岳、権現~青年小屋はさすがに人が多かったですが、
その他では出会う人も少ない静かな山歩き。
これから歩く稜線、そしてこれまで歩いてきた稜線・・・
それを確認しながら歩ける満足度の高いルートでした。

惜しむらくは・・・カメラがまだ修理中で、イイ絵が撮れなかった事か。

(詳細なレポは順次)


  
   まだまだ暑い日が続きますね~
   扇風機も大活躍です。





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2009 日光白根山 Vol.3

2012年08月26日 17:15

2009.8.23 (日)

3年前の群発頭痛の群発期に登った日光白根山。
ロープウェイで一気に標高2,000mまで上がり、2,578mのピークに立ちました。






山頂からの眺望を楽しんだ後、五色沼を目指して急斜面を下ります。
傾斜が緩み突き当りの指導標に従い、前白根面へ進みます。

11:26 ほどなく避難小屋が見えてきました。
避難小屋の前で10人ほどの登山者が休憩中。
トイレに寄ろうと思いましたがここにはないようです。

避難小屋





小屋を通過して、しばし樹林の中を進みます。
10分ほど歩くと視界が開け、前方に沼が見えました。

沼が見えた




11:38 "五色沼" に到着です。

五色沼の畔




振り返ると、今下りてきた白根山が大きい。
なかなか気持ちの良い場所です♪
ここで小休止としました。

白根山を見上げる





おんぶ状態のバッタを見ました。
いわゆる "オンブバッタ" とは、明らかに種類が異なります。
翅はなく無く、飛ぶことはできないようです。
調べてみると "ミヤマフキバッタ" に近いようですが詳細不明・・・

バッタ




11:48 先へ進みます。

沼縁を歩く




沼の対岸、中央奥に見えるのが、前白根山なのかな・・・

沼をバックに




さて、ここから「弥陀ヶ池」に向かいます。
しばしの急登です。

再び上り




登り切って緩やかに下って行きます。

弥陀ヶ池へ向う




12:14 "弥陀ヶ池" に到着。

弥陀ヶ池




静かな水面が、青空と深い緑を映し出します。
爽やかな風につられて、一息入れます。
この弥陀ヶ池周辺が、以前シラネアオイの群生地だった所です。
しかし増えすぎたシカの食害により、現在はほとんど絶滅状態となってしまいました。

休憩
                    (頭痛の後だけに何か哀愁を帯びた後姿ですね~)





「この池、何か棲んでるかな?」
「何もいなそうだけど・・・」
「んっ !?」

池の中




「今何か動かなかった?」
「砂・・・?」
「いや、何かいるよ!」

水際で目を凝らします。
いたるところで、時折ササッと砂の様なものが動いています。
体長1.5cmほどで、平べたく楕円形です。
手にとって見ましたが、まさに砂を固めて薄くしたような生き物です。
一体こいつは何者でしょう???
誰かご存知の方がいらっしゃいましたら、是非メッセージを頂ければ幸いです。

生物




12:32 弥陀ヶ池を後にし、七色平へ向かいます。

青空




座禅山を通るルートもありますが、今回は真直ぐ下りました。

七色平へ向かう




13:03 樹林帯の中でポッカリと開けた空間に出ました。
ここが "七色平" のようです。
七色平は高層湿原で、以前は高山植物が豊富だったとのこと。
ところが、ここもシカの食害などで裸地化が進んでしまいました。
現在は電気柵を設置してシカから防護するとともに、
木道整備を行って、高層湿原植物を保護しています。

七色平





あとは道標に従って、山頂駅へ向かいます。

山頂駅へ向かう




13:32 山頂駅に戻ってきました。
青空に聳える白根山をバックに一枚。
今回通った登山道は、山の中腹を右へトラバースして、
右端に見える斜面に付いているようです。

日光白根山をバックに




山頂喫茶 "しらね" で、ソフトクリームを頂きました♪

ソフトクリーム




朝は気付きませんでしたが、
山頂喫茶の横に、ウメバチソウ(梅鉢草)とコマクサ(駒草)が植えられていました。

ウメバチソウ
                                    (ウメバチソウ)

コマクサ
                                     (コマクサ)




14:05 ロープウェイで山麓駅へ。

ロープウェイからスキー場




ゲレンデの向こうに、"丸沼" の深い青が印象的でした。

72.jpg



14:19 山麓駅に到着。
青空の下、グラススキーに興じる人達が多数。
この時期にスキーをする人は、さすがに皆上手。
冬に向けて競技スキーの練習なんでしょうかね。

グラススキー



さて、まだ時間も早いし温泉に寄って行こうかな。。。
老神温泉の記事はあっちのブログで ♥


 (終わり)



  




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2009 日光白根山 Vol.2

2012年08月25日 06:59

2009.8.23 (日)

3年前の群発頭痛の群発期に登った日光白根山。
丸沼高原からロープウェイで一気に標高2,000mまで上がり、
山頂目指して歩き始めました。






カニコウモリとハンゴンソウの咲く登山道を辿ると、
やがて展望のない樹林帯の急登になりました。

9:18 傾斜が緩むと急に視界が開けます。

視界が開ける




ここで久々に蟹蝙蝠と反魂草以外の花を見ました。(笑)
ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)

ミヤマアキノキリンソウ



ハクサンフウロ(白山風露)

ハクサンフウロ



アズマヤマアザミ(東山薊)
西日本で見られる "ヤマアザミ" に似ていて、
東日本(関東~中部地方)で見られる事から "アズマ" と付いているようです。

アズマヤマアザミ




こんなチビっこい トリカブト(鳥兜)
トリカブトもこれだけ小さいと可愛いですね

背の低いトリカブト




ヒメシャジン(姫沙参)
沙参とは "ツリガネニンジン" の別名。
ツリガネニンジンに似ていて、小さいので "姫" と言う事ですかね。

ヒメシャジン




振り返ると、ギザギザした山容の "上州武尊山"。
"武尊" と書いて "ほたか" と呼びます。
北アの "穂高" と同じ呼び名で紛らわしいので、上州と付いています。
途中には岩場もあってなかなか楽しい山です。 2008上州武尊山

上州武尊山




左手には、ロープウェイの山頂駅を見下ろします。

ロープウェイ駅を見下ろす
                   (写真の右下に山頂駅とロックガーデン)




眺望の良いザレた斜面を、青空に向かい登ります。
吹き抜ける風は冷たく、もう秋の気配です。

ザレた斜面




山頂が近くなってきましたが、
この辺りからTONOは急に頭が痛くなってきました。

山頂が近い




9:45 ほぼ山頂と同じ高さまで来ています。
もう山頂は目と鼻の先です。
しかしここでTONOは頭痛でダウン。
薬を飲んでしばらく休憩しますが、一向に良くなりません。

・・・

・・・

仕方がないので最後の切り札・・・自己注射キットです。
岩陰で注射を打ちましたが、山頂方面からは丸見えでした。
かなり怪しげですよね。(^^ゞ
注射をした後は、頭痛は急速に軽減。
ダウンしてから40分ほどで何とか復活しました。

注射
                       (イミグランキットを打つTONO)




10:25 ようやく山頂(2,578m)に立ちました。
関東の最高峰だけあり、山頂からは360度の大展望です。

山頂
                      (後方左の双耳峰は燧ケ岳)



それにしてもさすがに百名山。
ひっきりなしに登山者がやってきます。
写真を撮って、崖を挟んだ反対側で早いお昼にします。

男体山をバックに
                (姫の後方は男体山、そして右に中禅寺湖)




左下には、エメラルドグリーンに輝く "五色沼"
その遠方に、"太郎山"~"小真名子山"~"大真名子山"

五色沼





10:49 山頂から下山開始します。

男体山と中禅寺湖
(小真名子山~大真名子山)  (男体山)      (中禅寺湖)




これから、五色沼を目指して下って行きます。

五色沼を見下ろす
               (五色沼の後壁は、五色山~前白根山へ続く稜線)




地図で確認すると、五色沼は避難小屋の先です。

避難小屋へ




滑りやすい砂礫の急坂を下りて行きます。

急降下




この辺りは一面、マルバダケブキ(丸葉岳蕗)の黄色い群生でした。

マルバダケブキの群生




ここにも、小さいトリカブト(鳥兜)が咲いていました。

砂礫地のトリカブト




やがて登山道は、樹林帯の中に入って行きます。
その片隅に、ヒメシャジン(姫沙参)

ヒメシャジン




ハナニガナ(花苦菜)
黄色い舌状花を、5個付けるものをニガナ、
5~12個付けるものをハナニガナと分類しているようです。

ハナニガナ




またしても黄色い花。
マルバダケブキ(丸葉岳蕗)でした。
この山、黄色い花がやけに多いです。

マルバブキタケ




傾斜が緩み、平らな場所に出ると道標があります。
11:23 前白根方向へ進みます。

道標




少し進むとハンゴンソウの向こうで何か動くものが !
鹿が3頭、草を食べていました。
1頭は小鹿で可愛らしいのですが、食害をもたらすとなると複雑です・・・

シカ



"シラネアオイ" は、その名前の由来となった
ここ "日光白根山" での、絶滅が危惧されています。
シカの数が増え過ぎ、餌となる笹を食べつくし、
今まで食べなかった草花や樹木までも食べるようになったためだそうです。

そもそもシカが増えた原因としては、
"地球温暖化" で積雪量が減少し、シカが生活しやすくなったことに加え、
"森林伐採" による笹の増加、狼の絶滅、狩人の減少などが挙げられています。
元をたどれば「この問題は人間が引き起こした」・・・と言えるのかも知れません。
現在シカの食害は "日光白根山" だけではなく、奥日光全体の問題となっています。


 (後編:五色沼~弥陀ヶ池を巡る へ続く)



  



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